鈴麻呂日記

50代サラリーマンのつぶやき

読書録「『風立ちぬ』を語る」

・「風立ちぬ」を語る 宮崎駿とスタジオジブリ、その軌跡と未来
著者:岡田斗司夫FREEex
出版:光文社新書(Kindle版)



Kindle本で岡田斗司夫の「風立ちぬ」評は既に読んでたんで、
「改めて読む必要はないかな」
とは思ってたんだけどね。
ただ書店でパラパラみてたら、「風立ちぬ」評だけじゃなくて、宮崎駿のアニメ技術やら、ジブリの話やらもあるようだったので、何となく・・・。
基本的に「風立ちぬ」評としては作者の論には納得感があったし。



アニメって言うのは、製作に関わる人間も多いことから、結構「技術論」やら「テクスト評論」的に語られる機会が多い分野だと思う。
それはそれで面白いし、そういう評論が「アニメ」に特異なポジションを与えているってのもあると思うんだけど(日本じゃ特に)、本書で岡田氏は敢えて「作者論」「人物論」から宮崎作品を分析している。
「宮崎駿」という巨大な天才、その天才が完全にコントロールしうる「ジブリ」というスタジオの存在(この設立は鈴木敏夫によるところが大きいんだろう)があって、こうした視点から語ることが出来るってのはあるんだろうね。
「作者論」や「人物論」はある意味「古い」。
でもこのエリアにおいては「新しく、興味深く読める」・・・ってのが正直な感想かな。



それにしてもナカナカ「宮崎吾郎」さんは大変ですな。
こういう「父親」は持ちたくないものですw。