鈴麻呂日記

50代サラリーマンのつぶやき

読書録「ロスト・シンボル」

・ロスト・シンボル<上・中・下>著者:ダン・ブラウン 訳:越前敏弥
出版:角川文庫




「待望」のシリーズ第3弾。
まあ待ってたのは「文庫化」なんだけどね。(単行本の出版は2010年)
で、結果としては「それで正解」。
残念ながら単行本で読むような出来ではないなぁ。



映画化も進んでるようだけど、これはナカナカ難しいかも。
過去二作は「解明される謎」のショッキングさ故に映像化が「難しい」と言われたけど、本作については「伝え方が難しい」。
いや、読み終えても、「で、何だったの?」と僕なんか思ってるくらいだ。(まあコッチの理解力のせいかもしれんけど)



あと「敵方」もね。
ミステリアスな悪役は本シリーズのパターンだけど、この悪役、結構早く正体の見当がつくんだよね。
あんまり簡単過ぎるんで、むしろ「それはないだろう」とも思ったりしてたくらいなんだけど、結局は「まんま」。
うーん・・・。



こういう作品って、「意外性」がポイントだと思うんだけどなぁ。
「謎」の方もスッキリせず、「敵役」も拍子抜け。
何とも間が抜けた・・・ってのが正直な僕の感想です。



今後シリーズが続くのかどうかは知らないけど、振り返ってみれば、シリーズで一番面白かったのが一作目の「天使と悪魔」ではないかと。
以降、一作ごとに落ちてきてる感じは否めない。
確かに前作の「ダヴィンチ・コード」は派手な仕立てではあったけど、思い返せば、「だから?」って感じがせんでもないしなぁw。



まあ一夜の冒険を、ドラマチックに、飽きずに読ませるって言う点では相変わらずの腕前とも言える。
でも次作にはあんまり期待はできないかな。