鈴麻呂日記

50代サラリーマンのつぶやき

読書録「LESS IS MORE」

・LESS IS MORE 自由に生きるために、幸せについて考えてみた。
著者:本田直之
出版:ダイヤモンド社



「より少ないことは、より豊かなことだ」ミース・ファン・デル・ローエ(ドイツの建築家)



東京/ハワイのデュアル生活を送る作者の新作。
前作「ノマドライフ」もそうなんだけど、この作者のセルフブランディングは時代の流れの半歩先を行く感じがある。
「驚くほど新しい感覚ではないけど、現状を一歩抜け出るような提言が含まれている」
・・・ってなとこかな?



個人的には(前作のときも思ってたんだけど)「少なくとも単行本で読まなくてもいいかなぁ」と考えてたんだけど、「転勤」というタイミングに重なって、読んでみる気になった。
色んな意味で、身の回りを整理するにはいいタイミングだからね。
まあ作者が狙った訳じゃないんだけどさw。



作品としては北欧に取材をして、「幸福度」が高い北欧の生活を参考にしながら、成熟化した社会における「幸福」のあり方について考察しているもの。
「取材している」とは言っても、20名くらいの人にヒアリングした程度だから統計的に意味があるもんじゃないだろう。
むしろ本書は、そのインタビューの中から作者が自分自身の中で整理した考え方を論じた・・・っていうところかな。
ただ思想を突き詰めたっているほどの論理性が徹底されている訳でもない。
そういう意味では「エッセイ」に近いのかもしれないけど、内容的にはそれで丁度いい案配って気もする。
まあ、良くも悪くも「本田直之作品」って感じですw。



僕自身は「サラリーマン」であり、その立場を変えるつもりもないので、作者の主張全てに賛同ってわけでもない。
小さい子供がいると、ナカナカそう言われても・・・ってトコもあったね。
でも「現代日本においては、モノを充実させることが『幸福』を導くんじゃない」ってのは全くその通りだと思う。
歳を取ってきて、物欲そのものが減退してきてるってことなのかもしれないけどさw。



という訳で、今回の転勤では思い切って「モノ」を減らして行こうと決意し、日々整理中。
でもやってみると、これまた結構大変ですな。