鈴麻呂日記

50代サラリーマンのつぶやき

読書録「すなわち、便所は宇宙である」

・すなわち、便所は宇宙である
著者:千原ジュニア
出版:扶桑社


「キラキラ」で水道橋博士が激賛してたのを聞いて、購入。
「SPA!」に千原ジュニアが連載しているエッセイをまとめたものらしい。



僕自身の「お笑い」経験は、「欽ちゃん」にはじまり、意識的になったのは「ひょうきん族」あたり(「全員集合」をスルーしてるあたりが、世代としては珍しいかも)。
「我ながらはまったなー」ってのが、ほぼ同世代の「ダウンタウン」で、実はそこで途切れる形になっている。



まあ、「ダウンタウン」以降って言うのは、圧倒的な影響力を持った存在がなく、分散化されたっていうのもあるんだろうけど、それ以上に見なくなっちゃったんだよね、「お笑い」番組。
結婚してからは尚更なので、最近の「お笑い」事情にはすっかり疎くなってしまっている。



そういう僕にとっては、「千原ジュニア」ってのは、「松本人志」の尻尾wの印象。
まあ、意識的に出てるのを見たことがあるのは「すべらない話」くらいだから、これは仕方ないだろう(そういう役回りだもん、あれでは)。



その程度の知識がなくて読んだ感想は、
「お、結構面白いじゃん」。
内容的にも予想以上にしっかりした文章と構成になっていて、確かに「お笑い芸人」が書き散らした(あるいは「喋り散らした」)タレント本とはだいぶ違うなぁって印象がある。
「作品」として成立してる感じがするよ。(劇団ひとりや、太田光のような「小説」としてではなく、お笑い芸人の「作品」としてね。あえて言えば、この方がズッと難易度が高いと思う)



ただこの方向性には松本人志の「遺言」があるからなぁ。
このことは巻末の水道橋博士との対談でもコメントされてるけど、さすがにアレを超えるほどの作品にはなり得ていない。
それを狙ってもないだろうけどねw。



そういう意味で、読み終えて、感心しながらも、「千原ジュニア」に対する印象としては、やっぱり「松本人志の尻尾」w。
でも水道橋博士が言ってるように、「千原ジュニア」という存在は「脇」でおさまる存在じゃなく、「看板」背負うようなポテンシャルは感じるね。



その番組を僕が見るかどうかは分りませんが。