鈴麻呂日記

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後鳥羽上皇が「出来る人」だったのに、なぜ破れてしまったのか…という点に「ターニングポイント」の意味がある:読書録「承久の乱」

・承久の乱 日本史のターニングポイント

著者:本郷和人

出版:文春新書(Kindle版)

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「鎌倉殿の13人」アンチョコ本を読む…のシリーズw。

新書では中公新書でも「承久の乱」が出てるんですけどね。

「読みやすそう」

というので、こっちをチョイスしました。

分りやすく歴史を語りたい…っていう本郷さんの姿勢に好感を持ってたってのもありますが。

 


本書の面白さは以下の点かな?

 


1  「承久の乱」と言いながら、前半はほぼその「背景」の説明。

ただこのパートで、

「鎌倉政権の設立過程」「政権の基盤と、朝廷政権との差」「鎌倉武士団の規模感」「北条氏(北条義時)の戦略」

…あたりが整理されています。

ここら辺は「承久の乱」が圧倒的な鎌倉側の勝利となった要因にもなるんですが、「鎌倉殿の13人」をみる上で、スケール感やそれぞれの価値観を把握するのに役に立ちます。

結構しょぼい「挙兵」が描かれてましたがw、実際のところもあんなもんかも…ってことです。

 


2  「後鳥羽上皇」の優秀さが分かるだけに、その敗北の意味が重くなる。

後鳥羽上皇が個人としても戦略家としても優秀であったことが説明されています。

机上の戦略だけであれば、「承久の乱」は上皇側の勝利でもおかしくなかった。

にもかかわらず、あっという間に完敗(実質1ヶ月程度かな?)してしまったのは、それまでの「常識」とは違うところに<時代>が移り変わっていたから。

上皇の「読み」が時代の趨勢とズレてしまっていたのです。

「鎌倉殿の13人」ではすでに、「兵の数」を導こうとする義時の姿や、東国兵士が「何」を大切にするか(土居実平とのコメディになってましたw)が描かれています。

ここが朝廷・上皇サイドには理解できてなかったし、それこそが義時を支えたのだ、ということです。

 


「実朝暗殺」や「時政追放」等の流れの中で「陰謀家」としての義時を主張しすぎるような気もしますが、そういう「読み」も出来るのは確か。(作者は「吾妻鏡」の専門家です)

そこら辺はドラマではどう描かれるのかな〜。

先が楽しみです。

(まずは「石橋山」だけど)

 

 

 

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