・「ハードウェアのシリコンバレー深圳」に学ぶ これからの製造のトレンドとエコシステム
著者:藤岡淳一
出版:インプレスR&D
「ハードウェアのシリコンバレー深セン」に学ぶ−これからの製造のトレンドとエコシステム (NextPublishing)
- 作者: 藤岡淳一
- 出版社/メーカー: インプレスR&D
- 発売日: 2017/11/24
- メディア: オンデマンド (ペーパーバック)
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・メイカーズのエコシステム 新しいモノづくりがとまらない。
著者:高須正和
出版:インプレスR&D
メイカーズのエコシステム 新しいモノづくりがとまらない。 (OnDeck Books(NextPublishing))
- 作者: 高須正和
- 出版社/メーカー: インプレスR&D
- 発売日: 2016/03/28
- メディア: Kindle版
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なんか中国に対するミョーなスタンスがあって(自分も含め)、「フラットに見れてないな」と言う思いがありました。
そう思ってる間にも、ドンドン中国はプレゼンスを高めてて…
で、その時読んだのがコレ。
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/53545
ふむ。
その後、いくつか反論も読ませてもらって、
「中国全体が凄いわけじゃない。でも深センはちょい面白そう」
ってな感じになり、俄然「深セン」に関して知りたくなりました。
その時、山形浩生氏のこの記事を読んで(http://president.jp/articles/-/24016)、手に取った(DLしたw)のがこの2冊。
ま、両方とも山形氏が関与してるんで、我田引水の気がなくはないんですがw、まあ興味を満たしてくれるんなら、それはどうでもいい。
結果。
いやぁ、面白かった!
ワクワクしましたよ!
両書を読んで分かったのはこんな感じ。
・深センにはメーカーズの生態系が出来てて、シリコンバレーの生態系なんかと連動しつつ、新しいイノベーションを生み出す土壌の1つになっている。
・生態系は民間企業が中心になっているが、政府の関与も重要。(投資の推進の後押しや、文化の醸成、教育の推進等で)
・そういう意味ではシンガポールにも生態系は出来つつある。
・日本に深センと同じ生態系を作るのは無理。しかし深センの生態系を活用できるような別の生態系を(シリコンバレーやシンガポールのように)生み出すことは出来るんじゃないか?(それを期待したい)<日本の経営者は、しばしば松下幸之助などのつまらない(とぼくは思う)経営哲学本などを読んで悦に入る。でもおそらく、松下幸之助で見習うべきなのは、そんな変な経営理念だのではないはずだ。大正時代に勢いだけの思いつきで廉価な二股ソケット製造法を考案し、それを速攻で商品化して売りさばいたアイデアと商品化の速度のほうなのだ。経営理念だのなんだのは、それが成功した後のあとづけの理屈でしかない。>
コレは上記の山形氏の記事からの引用ですが、深センは正にこの松下幸之助のスタート時みたいな人の集まりなんですな。
まあ経営哲学の方も僕は傾聴に値すると思いますがw、ワクワク感は確かにこっちの方にあります。
と同時に、今の日本でそんな世界(生態系)を作るのは無理だわな〜とも。
最初の記事の中でオッサン(当然僕も含む)に権限移譲を迫ってるあたり、同感でもあります。
でも本書を読むと、
「じゃあ中国に飛び込んで」
ってのはどうかな、と。
むしろ日本で深センを活用できる生態系を作るべく、シリコンバレーやシンガポールなんかを睨みながらアレコレやってく方が良いんじゃないかと、僕なんかは思いました。ま、その方が身近でイロイロ楽しめるしw。
もちろんその時立ちはだかるのは僕たち「既得権益」w。
それを打破すべく、正面突破じゃなくてゲリラ的にチャレンジして行くのに、<メイカーズ>は向いてるんじゃないかと感じたんですけど、どうですかね。
ま、簡単には突破させてくれんかもしれませんが、それを後押しするような雰囲気も出て来てるんじゃないかと感じてるんですけどね〜。
僕はメーカーじゃなく、あくまでユーザー。
でもメイカーのチャレンジは応援したいです。
なんかcampfireで投資しようかしらんw。