・20歳の自分に受けさせたい文章講義
著者:古賀史健
出版:星海社新書
- 作者: 古賀史健
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2012/01/26
- メディア: 新書
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…だって、それを踏まえて書けてないから、この文章w。
でも本当にいい本だと思いますね。「20歳」だとまだポイントが納得できないかもしれないけど、「今(50代だけどw)」なら強く頷けます。
「30歳」くらいで読むと良かったかもw。
<・文体の正体は「リズム」である。
・文章のリズムは「論理展開」によって決まる。>
これは本当にそうなんだよなぁ。
その「論理展開」は、
<①主張…その文章を通じて訴えたい主張
②理由…主張を訴える理由
③事実…理由を補強する客観的事実>
で構成されている。
…ここら辺はビジネス文書にも通じるところ。
ビジネス文書は結構「構成」が決まってて、それがこういう「論理展開」の骨子を示してるんだけど、その中身がこの①〜③を反映していることを認識する必要があるんだよね。
ここら辺が曖昧だと、ビジネス文書としての出来が悪くなるw。
「推敲」が「編集」であるとか、「過去の自分」との対話であるとか、具体的な「読者」を設定して、文章を書くとか、文章の面白さは「構成」で決まる、それはカメラワークのようなもの…とか、あれもこれも、実に納得感があります。
具体的なテクニックにも色々言及があって、確かにこの通りにやっていけば、相当レベルの高い文章が書けるようになると思います。
…とか言って、この文章はそうじゃないんですけどね。
僕の個人的な考えで、このブログの文章は「30分」程度で書くことにしてるんですが、そうなると「推敲」(編集)の部分がどうしても「手抜き」になっちゃうんですよw。
書くまでに色々考えたりはしてるんで、「事前の編集」はある程度はしてるとは思うんですが…。
でも読んだことはドッカ、頭に残ってるモノ。
もしかしたら少しは読みやすい文章になっていく…かも。
ちなみに本書で作者が「座右の銘」としてあげている吉本隆明氏の言葉は、僕も感銘を受けた覚えがあります。
<もともとひとつの本は、内容で読むひとを限ってしまうところがある。これはどんなにいいまわしを易しくしてもつきまとってくる。また一方で、著者の理解がふかければふかいほど、わかりやすい表現でどんな高度な内容も語れるはずである。これには限度があるとはおもえない。>(共同幻想論)
なかなか出来てないんですけどねぇ、これが…。