鈴麻呂日記

50代サラリーマンのつぶやき

突っ込みどころがないのが欠点?:映画評:「42」

ジャッキー・ロビンソンの伝記映画。
って言っても、ジャッキー・ロビンソンに馴染みがないですからねぇ。
でも「良い映画」なのは間違いありません。
良すぎて、「突っ込んで、楽しめない」ってのが欠点くらいw。




「42 世界を変えた男」



「リンカーン」もそうでしたが、「人種差別」については「歴史の審判」というのが厳しく突きつけられるって言うのがアメリカのスタンスなんでしょうかね。
当時の「常識」を背景に人種差別を羞恥心もなく行った人々の、「今の視点」から見た醜悪さっていうのが作品の主張としてしっかりあるように思えます(空港の受付嬢とか、ホテルの支配人とか、球場で野次を飛ばすオヤジとかね)。
「悪意」がそこにあった訳ではないでしょう。
しかし「歴史」は彼らの側には立っていない。
そのことが明確に描かれています。
勿論、それが改めて描かれなければならないところには、「今」の時点にも残る「差別」への批判が込められてる訳ですが。



ハリソン・フォードが体重を増やして老け役をしっかり演じています。
「俳優はビジネス」
と割り切ってる御仁と聞いたことがありますが、なかなかの熱演じゃないでしょうか。
ちょっとシニカルな役どころ・・・ってのはいつものパターンなのかもしれませんけどねw。