・博物誌
著者:ルナール 訳:岸田国士
出版:新潮文庫
ネット上の記事で「書店員さんのオススメ」みたいなのがあって、そこでピックアップされてた一冊。
作者は「にんじん」の人ですね。
あれ、あんまり面白くなかったような…。
ま、本作は田舎暮らしをしてる中でルナールが目にしたものについて、軽いエッセイみたいなのを書いてるものなんで、「面白い」「面白くない」ってもんでもないですけど。
寝る前にパラパラ読んでて、1ヶ月くらいで読み終えた感じです。
<本書はわが国の俳文を思わせる軽妙な短文に、作者の純粋な生活の讃美、高邁で孤高な魂の悲しい表情を映し出した特異な作品である。>(表紙裏)
…まあ、そう読む人もいるってことで。
たしかに正岡子規の散文をちょっと思わせるところはありますがね。
個人的には動物や自然を擬人的に(自分の心情を寄せて)描く文章って、そんなに大した風には思えないってのはあります。
(そういう意味では、短文でスパッと書いた諧謔味のある文章の方が好み。
ネタっぽいけどw)
雑文としてサラッと、寝る前のひと時の楽しみとして目を通す…くらいでちょうどいいし、そういう作品だと思いますよ。
(ボナールの挿絵にはそういう俳趣があります)