鈴麻呂日記

50代サラリーマンのつぶやき

悪魔の取引…?:映画評「アルキメデスの大戦」

AppleTVのラインナップで何となく目についちゃって、ポチッとレンタルw。

f:id:aso4045:20200125195509j:image

 

まだ原作は連載が続いてるはず。

それをどう言う風に…と思ったら、

「なるほどね」。


作品としては「オチがついた」形になってます。

原作は読んでないんで比較はできませんが、個人的には「上手くまとめたなぁ」って印象です。


もっとも主人公の「数字で世界を把握する」と言う思想からすると、最後の「決断」はあまりにも「概念的」過ぎる感じもありますけどね。(ある意味「陶酔的」ですらある)

突っ込めば、それこそが「やってはいけない」ことなんじゃないか、とも。

そう言う意味じゃ、割り切れないものも残りました。

(まあ、この題材だと、どうやってもスッキリしないんですが)


ちなみに「最初の5分」(大和撃沈)は、さすがに迫力があります。

あり過ぎて、最後のカットがあまりにも「詩的」過ぎるのもまた…。

 

 

PS  「永遠のゼロ」も作った山崎監督のインタビューはこれ。


<エンターテインメントで〝反戦〟打ち出す 「アルキメデスの大戦」の山崎貴監督>

https://www.jiji.com/sp/v4?id=201907aru-yama0002


どちらも「ベタベタの反戦映画」と思ってるって言うのは、なるほど…なんですが、ちょっと陶酔的なところがあって、それが引っかかるってのが僕の印象ですかね。

リアルに悲惨な物語を提供すべき…とも思いませんが。

 

#映画評

#アルキメデスの大戦

ストーリーは完全にミニシアター系:映画評「失くした体」

またもやNetflixオリジナルw。

フランスのアニメです。

アカデミー賞候補に入ってるのを知って、観てみる気になりました。

1時間半、ないですしね。

f:id:aso4045:20200122205740j:image

 

ストーリーは「ミニシアター」っぽい、地味で曖昧なところがあるけど、味わい深い感じ。

その「物語」を、主人公から事故で切り離されてしまった「右手」が<回想>しつつ、身体(=主人公)を探すという構成です。

まあ「実写」でやったらグロ過ぎるからアニメで…ってのもありますが、それにしてはリアル系のアニメーション表現ではあります。(原作は漫画の様ですね)

 


アニメとしてはまず、この「右手目線」での表現が凄く興味深いってのがありますかね。

実験的な表現も交えてるんですが、それが「右手目線」ということで、割と受け入れやすくなっているというかw。

一方で「人間パート」の方も、繊細な物語を支えるだけの細かい表現を演出していて、なかなか良い感じです。

 


全体として、「面白かった」というには、もうちょっと何か…って個人的には感じるんですが、それは「物語性」の強い映像に僕自身が毒されすぎてるからかもしれません。(「アニメ」というジャンルだと尚更に)

賞レースがどうなるかはわかりませんが、「映画」として(敢えて言えば「フランス映画」として)意欲的で、完成度も高い作品なんじゃないでしょうか。

 


主人公が最後に辿り着くところ。そしてヒロインがそれを見つけるところ。

僕は好きですよ。

「こう来るか〜」って感じ:ドラマ「ドラキュラ」

またもやNetflixオリジナル。

ベネディクト・カンバーバッチの「シャーロック」の製作陣によるブラム・ストーカー「ドラキュラ」の翻訳です。

1話1時間半で3話で構成されています。

f:id:aso4045:20200122170624j:image

 

正直最初は、

「う〜ん、このギトギトおっさん系の<ドラキュラ>はどうよ…」

だったんですが(「バンパネラ」と来れば「エドガー」を思い出す僕としてはw)、

1話の終盤から、「お?」

2話で、「おお〜」

3話で、「こう来るか〜」

ってな感じでした。

意外にも着地点が「ポーの一族」にも通じると申しますか…。(そりゃ言い過ぎかw)

 


1話は原作を忠実に〜この製作陣らしい展開へ。

もっとも緊張感とユーモアがあるのが「2話」。ここのドラキュラ伯爵とヴァン・ヘルシングの「対決」は絶品。

3話は設定は無茶苦茶面白いんだけど、尺が足りないかな。これは「ルーシー」の物語と「ヴァン・ヘルシング」との対決を分けて1話ずつにでもすればよかったのに。

 


続編

…はないかなぁ。実に綺麗に収まってますからね。

もっとも「シャーロック」の製作陣だから、「やる」となったら、どーとでも「屁理屈」考えそうな気もするけどw。

あるなら、また「おっさんドラキュラ」に是非お会いしたい!

f:id:aso4045:20200122170716j:image


なんにせよ、予想以上に楽しませてもらいました。

バンパイア好きならオススメです。(結構グロですがね)

 

PS  原作を読んでると、より楽しめるのは確か。

…が、あれを読むのは結構しんどいかもw。

となれば、コッポラの「ドラキュラ」を見ておくか、あるいはこの「ネタバレ」を読んでおくか。

事前知識なしでも楽しめる映画ですが、時間があるようでしたら是非。

 


<原作ネタバレ>

https://rhinoos.xyz/archives/24754.html

 

話がデカくなってる:読書録「清明 隠蔽捜査8」

・清明 隠蔽捜査8

著者:今野敏

出版:新潮社

f:id:aso4045:20200118133521j:image


隠蔽捜査シリーズ最新作。

2作目から務めていた「大森署長」から、神奈川県警の「刑事部長」に異動しての「新章」開始、となります。

 


大森署からの異動早々に(当日w)発生した殺人事件を警視庁(伊丹刑事部長)と合同で捜査する…と言うのが基本ストーリー。

警視庁と神奈川県警のライバル意識、キャリアとノンキャリの意識差、警察組織の官僚制…といったシリーズに馴染みの課題に加えて、本作では中国人組織が関係して来て、公安・外交・華僑等との軋轢が描かれることになります。

 


まあここら辺は評価が分かれるかなぁ。

「合理性」を追求する裏にある「正義感」というのが本作の主人公の「竜崎伸也」の特徴であり、作品としての読みどころでもあるんですが、本作については若干「正義感」が表に出て来すぎている感じが僕にはしました。

オチもまあ、「完勝」過ぎる。

妥協したと見えて、実は…ってくらいがシリーズとしてはハマり具合が良いと思うんですが、本作についてはストレートに「竜崎の勝ち」って感じになってます。

それはそれでスッキリしますがね。

 


作品にはそれぞれ一癖ありそうな登場人物が「顔出し」してて、今後のシリーズとしての展開を予感させます。

好きなシリーズですから、「次」があるのは嬉しい。

あんまり待たせずに、読ませていただきたいものです。

 

 

 

第2シーズンが楽しみ:ドラマ「ウィッチャー」

原作は未読、ゲームも未プレイ。

こう言うジャンルが盛り上がるキッカケになったと言われている「ゲーム・オブ・スローンズ」は第1シーズンの2話くらいで離脱w。

…くらいの僕が観ての感想です。

またもやNetflixオリジナル。

f:id:aso4045:20200117180042j:image

 


正直、前半はダルイ。

個々のキャラはかなり魅力的なんですけど、話の筋がよく分からなくて、「?」な感じが続くのに忍耐が要ります。

ただ後半はかなり引き込まれて、最終2話は一気見でした。

 


前半「ダルイ」のは作品構成によるところも大きいですね。

焦点が当たるキャラは3人。

 


「ウィッチャー」のゲラルド

「女魔法使い」のイェネファー

「亡国の王女」のシリ

 


この3人のエピソードが並行して描かれる

…くらいならそこまで混乱しないんですが、さらにエピソードの扱っている時期(時代)がバラバラで、それらが錯綜して描かれることで「えっと…どうなってんだっけ?」となっちゃうんです。

 


ちなみに整理すると

現在進行形の物語:シリの話

一番古い時代からカバーしている物語:イェネファーの物語

で、ゲラルドの物語はこの両者の間くらいに位置しています。(カバーしている期間は、シリの物語が「2週間」、ゲラルドが「20年」、イェネファーが「70年」とか)

ゲラルドとイェネファーのエピソードは飛び飛びなので、関連性が読みづらいんですよね。

ゲラルドとイェネファーが「5話」で出会い、「7話」で2人のエピソードが「1話」に重なり、「8話」で3人の物語が「現在進行形」になると言う構成。

個人的には「5話」からドライブがかかりました。

 


楽しみ方は見る人それぞれで、錯綜するエピソードを読み解いていくってのもアリでしょうが、僕としては前半は「物語」を追おうとせずに、アクションやイメージを楽しむくらいがいいんじゃないか、と。(「絵」の仕上がり具合はかなり素晴らしいです)

でもって終盤に立ち上がる圧倒的な「物語性」に驚き、堪能すると言う…。

 


既に制作が決定している「第2シリーズ」は、こういったエピソードの錯綜は抑えて(ゲラルドの「過去」はありますが)「物語」を追うスタイルになるようですので、頭から「物語性」に浸ることができそうです。

楽しみ、楽しみw。

アクションはGOODだけど…:映画評「ザ・ファブル」

原作はKindleで無料で読める1巻のみ読了。

面白いとは思うんですが、個人的に「絵柄」が合わず…。

と言うくらいの事前知識での視聴でした。

f:id:aso4045:20200115121347j:image

 

 

役者さんは熱演ですな。

特に向井理・柳楽優弥の2人は「切れたヤクザ」を活き活きと演ってます。

安定の佐藤浩市・安田顕・佐藤二朗はじめ、主演陣含め、贅沢なキャストが「添え物」で終わってないのは良いと思いますよ。

アクションはかなり頑張ってますし…。

 


でも全体として「乗れるか」と言われると、「微妙」。

面白くは見れたんですけど…。

 


ぶっちゃけコレなら「殺さない」設定は不要w。

なんらかの理由で一般人に紛れざるを得なくなった主人公が、見るに見かねて…ってな「必殺」ノリの方がマッチしたと思います。

 


原作はこの「殺さない」設定がコメディに繋がってるんでしょうけど、(尺の関係もあるでしょうが)映画の方はコメディパートは「少なめ」なんですよね。

それでもソコココに「笑わせ」シーンはあって、それはそれで笑えるものの、全体としてのバランスがビミョーな感じになっちゃうと言う…。

高級食材がバンバン使われてる割に、味の方は「並」に止まっちゃった料理

ってな感じでしょうかw。

 


まあ時間があれば「見て損」ってことはない映画だと思います。

「笑い抜き」で、このメンバーのアクション映画を観たいなぁ…と言うのが結論w。

(もしくは「銀魂」みたいに「お笑い」の方向に振り切っちゃうのもありかも)

シリーズ最終巻…かな?:読書録「風間教場」

・風間教場

著者:長岡弘樹

出版:小学館

f:id:aso4045:20200114121618j:image

 


ドラマ化された「教場」「教場2」、前日譚の「教場0」に続く、新作。

時系列的には「教場2」のあとになります。

 


「初の長編」とありますが、確かに全編を通底する「ネタ」はありますが、実質的には今までと同様に「連作短編」(3名ないし4名の研修生に焦点を当てた)と言ってもいいと思います。

視点が「風間」の方にあるのは、確かに目新しいですが。

 


う〜ん、しかしどうですかね。

個人的には本作はシリーズの中では一番「落ちる」作品だと思います。残念ながら。

このシリーズは「厳しい<篩(ふるい)>をかけることで、<警官(刑事)>として<正義>を胸に、事件に当たれる警察官を作っていく」という風間のスタンスがポイントだと思うんですが、本作の場合、それが緩んでるような。

ぶっちゃけ、この3人は「篩にかけるべき人間」のように思うんですよね、僕は。(確かに「見るべき才能」はあるようですが)

 


一気に読ませる面白さは相変わらず。

でもシリーズとしては「限界」かも。(もともとシリーズ化には向かない題材でしたし)

…なんで、ここらで終わらせるのは良い判断ではないか、と。

それを意識した作品になってる点が、一番評価できるかもしれません。

 


…とか言って、ドラマも好評なようですからね〜。

まだ続いたりしてw。