鈴麻呂日記

50代サラリーマンのつぶやき

かなりマトモなディズニー解説:読書録「暗黒ディズニー入門」

・暗黒ディズニー入門
著者:高橋ヨシキ
出版:コア新書


ウィークエンドシャッフルでチョット話題になってたのを聴いて購入。
なんか「ディズニーの裏歴史」とか、「ディズニー陰謀論」「ディズニー世界征服計画」みたいなものを読めるのかなぁ…などと期待してw。
…全く違ってました。
かなりマトモな「ディズニー論」作品です。


高橋ヨシキ氏は「悪魔主義者」を標榜してて、著作に「暗黒」を付けるのはトレードマークみたいなもんのようです。
悪魔主義者」ってのも、よく分かりませんがw)


テーマを一言で言えば、「魔法の力」。
「現実を変える、幻想の力」とでも言いましょうか。
そう言う視点から多面的に「ディズニー」を取り上げています。(ひょうかするめんもあれば、批判や懸念もある…というバランス感覚もあります)


キリスト教への批判的精神としての「ノートルダムの鐘」
・「人間」ではなく、二次元キャラクターが「俳優」となった「白雪姫
・「ありのままで」の原点である「ダンボ」
・マット・ペインティングによる「魔術」の世界を体現した「メリー・ポピンズ
・ディズニーの「未来観」の限界(不全)を象徴する「トゥモローランド
・現実を「ディズニー化」する「ディズニーランド」
・マット・ペインティングの伝統を受け継ぎ、現実と幻想の境界を横断した「ジャングルブック


いや、ホント真面目に論じられてるんですよ。
題名とのギャップはアリアリw。


僕自身は結婚するまで「ディズニー」的なものには殆ど縁がなかったんですが(「美女と野獣」は好きだったけど)、妻が結構なディズニー・ファンだったので、結婚後はディズニーリゾートも含め、「ディズニー」との縁は深くなりました。
そういう流れで思ってるのは、
「悪くないんじゃね?」。
ピクサー」と一緒になってからは作品の質も相当上がってきてますしね。「スター・ウォーズ」もディスニー映画になったしw。


まあ敢えて言えば、
「そこまで清く正しくってのはどう?」
ってトコでしょうか?
そう言う意味で、「清く正しく」では括りきれない世界観を持つ「ピクサー」や「スター・ウォーズ」が、「ディズニー・ランド」にどこまで影響を与えるかってのはチョット興味あります。


逆になっちゃうと、面白くないんですけどねw。