鈴麻呂日記

50代サラリーマンのつぶやき

シリーズものに手を出してしまいました:読書録「曙光の街」「白夜街道」

・曙光の街

曙光の街 (文春文庫)

曙光の街 (文春文庫)


・白夜街道

白夜街道 (文春文庫)

白夜街道 (文春文庫)


著者:今野敏
出版:文春文庫(Kindle版)


山ほどシリーズを発表する「働き者」作家・今野敏による公安もの「倉島警部補シリーズ」w。
個人的にはこの作者、「隠蔽捜査」「安積警部補」の2シリーズは割と追いかけてて、「ST」シリーズなんかは、読んではみたけど今一つ乗れず。最近は「同期」シリーズを読んだんだけど、さて続きは…みたいな感じでしょうか。


いずれも達者な書きぶりなんですが、なんせシリーズが多過ぎて、追い掛けるのに疲れちゃうんですよねw。
で、まあ「隠蔽シリーズくらいでいいかなぁ」と思ってたんですが、フと新作が出たのを知って(「防諜捜査」)何となく勢いでDLしてしまいました。
ちょうど帰省中に手元の本を切らしちゃったってのもありますが。


シリーズはもう5作目になるはずですが、最初のこの2作はセットみたいな感じになってたんで、まとめて読了。
正直言えばこの2作だと「倉島シリーズ」と言うより、「ヴィクトル・シリーズ」って感じですな。元KGBの特殊工作員という設定の「ヴィクトル」の人物設定が読ませます。3作目には「名前だけ」らしいんだけど、もう出てこないのかな?
「この後」が結構気になるんだけどw。


作品的には、仕事に熱意を持てない公安・倉島と、元プロ野球選手でヤクザの武闘派に堕ちている兵頭という二人の登場人物が、「ヴィクトル」という圧倒的な「プロ」に接することで変貌する過程を描いた一作目の方が出来はいいかもしれません。
割とヴィクトルの「人間味」が出てくる二作目もイイですけどね。


作品としては「日本」という国のあり方に対する警鐘的なテーマもあって、倉島の方がシリーズキャラクターとなったのは、そっちの方を追いかけていくことにしたからでしょうか?
一息ついたら、続きも読んでみようかなと思ってます。
(やれやれ、また読むシリーズを増やしちゃいましたよw)