鈴麻呂日記

50代サラリーマンのつぶやき

読書録「ソーシャルメディア革命」

・ソーシャルメディア革命 「ソーシャル」の波が「マス」を呑み込む日
著者:立入勝義
出版:ディスカヴァー・トゥエンティワン(電子書籍)


何より反省すべきは本書を読むのがココまでずれ込んじゃったコト。
僕が本書を入手したのは出版社のキャンペーン期間中で、「無料」だったんだよね。
まあ別に強制されたわけじゃないんだけど、「無料」で入手した以上は、早い段階でその感想をアップするのが「礼儀」じゃないかと、個人的には思っている。(「誉める」「誉めない」は別として。

本書をダウンロードしたのが「1月19日」。
その感想が今頃じゃ、遅すぎますワナ。
深く反省しております。


しかし電子書籍ってのは、こういう風になりがちなところがあるよね。
僕のiPhone・iPadにも、早々にDLした京極夏彦の「死ねばいいのに」や、村上龍の「歌うクジラ」をはじめとして、DLしたまま読んでない作品がアレもコレも。

物理的なプレッシャーのある「積読」以上に、こういうパターンが生じやすいところが電子書籍にはある。
正直、DLしてどこに収納されてるか分んなくなった作品も多分あると思うし。
それすら確認できないところが・・・。
ちょっと反省して、DLしっぱなしの作品に手を付けることを意識している今日この頃です。


・・・と、まあ、個人的には得るところの多かった作品ではあるんだけどw、内容もナカナカ興味深かった。

米国在住の利点を活かし、彼の地でのソーシャルメディアの状況を紹介すると共に、そこで活躍する人物にインタビューを行っているあたり、ビビッドな先端を垣間見ることができて、それだけで価値があると思う。

加えて、米国と日本におけるソーシャルメディアの環境の差についても考察をしながら、日本におけるソーシャルメディアの可能性を、「ハードルの高さ」を意識しながら提示しているのが本書のスタンス。

題名の前向きさに比べて、ココラ辺の地に足がついた考察は、作者の誠実さを感じさせる。

実際、日本におけるソーシャルメディアの方向性って言うのは、「後戻り」はないと思うものの、何とも言えないところがあるからね。

(ウィキリークス、チュニジア・エジプトでのネット革命のほか、日本でも小沢事件をめぐる一連の流れはこの方向性を後押ししてるところはあるだろう。その一方で、影響が強くなれば、反発も強くなるのが世の習い。当分はそうしたせめぎ合いが続くのかなって気もしてる。

その向うにどういう景色が広がるのか?

これは誰にも想像できないだろう。(佐々木俊尚氏の言う「キュレーション」というのは一つの指針ではあろうが))


作者が今後の日本におけるソーシャルメディアの発展のためのキーとなると考えているのが、

「起業家精神」と「国際感覚」。

・・・確かにそうだろうね。
そしてそれが僕にあるかと言われれば、

「・・・。」w

ま、ソーシャルメディアの先端に僕が立つことはないってことだわ。
そりゃそうだろうw。


この手の話題って言うのは、本当に足が速い。
中東の騒ぎだけでなく、つい先日は「ツイッター」の買収の話なんかもニュースに流れたりして、本書が前提とする環境すら、日々更新されているようなところがある。

そういう意味では本作は「キュレーションの時代」以上に旬の短い作品かもしれない。


・・・なのに、一ヶ月も放ったらかして?
反省してます。