鈴麻呂日記

50代サラリーマンのつぶやき

もうちょっとバディ感があってもいいかな?:読書録「プロメテウス・トラップ」

・プロメテウス・トラップ
著者:福田和代
出版:ハヤカワ文庫

プロメテウス・トラップ (ハヤカワ文庫JA)

プロメテウス・トラップ (ハヤカワ文庫JA)


<FBIのコンピュータが選んだ、対国際サイバーテロ組織として、最もふさわしい人間>
<日本人ハッカー”プロメテ”><米国人オタク青年”パンドラ”>
<天才×天才コンビが挑む、息詰まる電脳戦!>


…というのが帯のアオリなんですが、煽ってるほどの「コンビ」感、「バディ感」はないかな、と。
「天才コンビ」と言っても超絶的な活躍をするというよりは、結構ハメられる流れの話も多いですしw。「元・天才」という方が当たってる感じもあります(作中はそっちの表現の方が多いかな)。


単行本が出版されたのが「2010年」。
2013年がスノーデン事件、2016年がパナマ文書事件。
それらを踏まえて文庫化の際には手を入れてるようですが、それでもちょっと「古い」感じがするのは、それだけ時代の流れが早く進んでいるということでしょう。
「スノーデン事件」なんか、ホント、「事実は小説より奇なり」。作者の想像を超える展開に、ちょっと困ったんじゃないでしょうか?


じゃあ、面白くなかったか?
というと、そうでもなくて、楽しませてはもらいましたけどね。
オチも僕は好きですよ。