
- 作者: ビートたけし
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2017/02/01
- メディア: 単行本
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特に「読みたい」と思ってたわけじゃないんですが、駅での列車待ちの間に、つい購入。
脳科学者の茂木健一郎氏が「日本の芸人は権力批判をしなくてダメだ」みたいなことを言ってたのが頭の片隅にあったのかもしれません。
本書では、よく言われるメディアの「自己規制」について触れたのち、
<ちょっとこの辺りで、久しぶりに「放送コード無視のビートたけし」をお目にかけておこうか。70歳になっても、時代がどんなに変わっても、これがオイラの「座標軸」だってことでね>
と冒頭で「宣言」されています。
もっともそこまで「過激」とは思いませんでしたけどね。
結構「常識」の範囲なんじゃないか、と。
政権・政治家批判も確かにありますが、「まあ、そうだよな」って感じで、アナーキズムや痛烈な反権力主義というのとは違います。
舛添さんを「ケチ臭い」って言われても、ねぇw。
(ここで言われてるくらいのことすらテレビで言えなくなってる…ってのは問題でしょうが)
でもまあ、これが「ビートたけし」とも言えるかなぁ。
そうじゃなきゃ、あれほどのブームにはならなかった。どっか「常識」で理解できるからこそ、大衆に受け入れられるってところは間違いなくあるでしょうから。
それを皮肉とユーモアとギャグで飾って出してくるのが「ビートたけし」流。
それは昔からだったように思います。
個人的には、「大橋巨泉」「高倉健」「菅原文太」「タモリ」なんかを取り上げた「人物評」のところが面白かったかな。
さすがに「同じ時代」を歩いた人物としての見方や交流が垣間見えます。
でもそれって「回顧録」みたいなもんだしなぁ。
映画とかも含めて、「ビートたけし」には現役感は確かにありますが、それでも「時代感」はなくなってきてるのかなって感じもしました。
いや、面白く読んだんですけどねw。