鈴麻呂日記

50代サラリーマンのつぶやき

読書録「サラリーマンの悩みのほとんどにはすでに学問的な『答え』が出ている」

・「サラリーマンの悩みのほとんどにはすでに学問的な「答え」が出ている」
著者:西内啓
出版:マイナビ(Kindle版)



実に刺激的な題名。
で、とっくに読んでたつもりだったんだけど(初版は12年7月)、改めて確認してみると、どうも未読だったような・・・。
それとも読んだのを忘れてる?
まあいずれにしても、今回読んで、結構参考になったので、それはそれで「良し」としとくかなw。



作者の近著は「統計学が最強の学問である」になるんだけど(これを読んだのが本書に手を出すキッカケとなっている)、学術的成果をベースにした「統計学が〜」同様、本書も「学術的成果」の紹介というスタイルとなっている。
専門に特化した「統計学が〜」に比べると、「深み」という点ではもう一歩かもしれないけど、その分、読みやすくはなってるかな?
個人的には「ちょうど良い」レベルでした。



目次では以下のような「悩み」がピックアップされている。



・なぜ、いくらがんばっても給料が上がらないのか?(最新の経済成長理論を紹介し、知的生産性向上に焦点をあてる)
・なぜ、お金が貯まらないのか?(行動経済学を紹介。分散投資と人的資本への投資をすすめる)
・どうすれば楽して出世できるのか?(ポジティブ心理学の紹介)
・どうすれば職場の人間関係はうまくいくのか?(組織行動論によるマネジメント)
・そうすれば仕事はうまく回るのか?(プロジェクトマネジメントの紹介)
・なぜ、いくら仕事をがんばっても家庭がうまくいかないのか?(ポジティブサイコロジーから見る幸福論)



「まったく知らない」ってことはないけど、かなり要領よくまとめてくれていて、頭の整理になる本だと思うよ。
個人的には「組織行動論」や「プロジェクトマネジメント」を勉強し直しなきゃな、と。必要なのは「ポジティブサイコロジー」かもしれないけどw。



悩みのほとんどには学問的「答え」がでている。



確かにそうかもしれない。
でも学術的な「理論」ってのは後から否定・修正されるケースもあるわけで、その「答え」が(自分にとっての)「正解」であるかどうかは別の話だろう。
でもその点を認識したい上でも、こういう考え方が成立してる・・・っていうのは知ってて損はないと思うよ。
一時間くらいで読めちゃうんだから、機会損失としても大したことはないだろうからねw。