前に読んだ「新・日本の七不思議」が今ひとつだったモンで、「お口直し」に違う歴史ミステリーを。
「歴史上の事実を見直す」と言うスタイルとしては作者のデビュー作「漂流巌流島」の方が良かったのかもしれないが、書店で見比べて、コッチを購入。
時代小説のキャラとしては、「柳生十兵衛」大好きなんだよねぇ。
本作ではその十兵衛が「探偵役」となり、剣豪たちの「秘剣」の秘密を解き明かす。
「ワトソン役」は男装の麗人(毛利玄達)で、なかなかキャラ立ちした物語になってますw。
登場する剣豪も「大物」揃いで煌びやかだよ。
(キャラ設定は、流布されてる剣豪たちのイメージをそのままなぞってるから安心感もある。
柳生十兵衛なんか、山田風太郎まんまだろう、これはw)
驚いたのは、思ってたよりも「ミステリー」としてシッカリしてるところかなぁ。
実に論理的に推理を展開し、「謎」を解き明かしている。
その「解」が果たして「真実」か否か。
これは「歴史ミステリー」の常として分らないが、「ありえるな」と思わせるだけ、出来としては十分だろう。
これだけキャラが出来上がってて、レベルも高い作品だから、当然「シリーズ化」も検討されてると思うけど、どうかね?
個人的には是非に・・・って気分なんだけど。
ネタの方が厳しいかなぁ。
ま、取り敢えずは「漂流巌流島」を読もうかな。
これまた評判は良さそうなんで、期待感は高いっす。