鈴麻呂日記

50代サラリーマンのつぶやき

全然野球を見なくなってるんだけどねw:読書録「正しすぎた人 広岡達朗がスワローズで見た夢」

・正しすぎた人 広岡達朗がスワローズで見た夢
著者:長谷川晶一
出版:文藝春秋(Kindle版)

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選手や監督の一時期を取り上げて描くことで、その選手・監督の特徴を炙り出すってのはスポーツ・ノンフィクションの一つのパターン。
最近でも落合博満を描いた「嫌われた監督」、野村克也の「砂まみれの名将」なんか、その部類です。
本書についてもそれらに並ぶ…とどこかで紹介されてて、読んでみる気になりました。


(ChatGPT)
作品概要
1978年、弱小だったヤクルト・スワローズを球団史上初の日本一へ導いた監督・広岡達朗。
その“苛烈な正しさ(管理野球)”が、チームをどう変え、なぜ栄光の翌年に崩壊し、広岡が去ることになったのか——を、証言と取材で追うノンフィクションです。

本の流れ
• チームに染みついた「負け犬根性」やぬるさを、広岡が徹底的に矯正していく
• ローテーション整備、守備重視、意識改革などで“戦う集団”に作り替える
• そして1978年の頂点へ
• ただし、その「正しさ」は摩擦も生み、勝った後に綻びが表面化していく——というところまで描くのが特徴

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1978年のスワローズ初優勝を取り上げて、その経緯や、関係者の発言から、「広岡達朗」の野球観や人生観、人となりを浮き立たせようと言うのが本書の狙い。
この点は先行する作品とも重なるんですが、本書の面白みはそれに加えて、93歳になった広岡達朗の「老い」についても触れられている点でしょうか。
関根潤三や野村克也の晩年と同じように、頭脳明晰で合理的な広岡達朗にも着実に老いは訪れている。
それは残酷なことではあるが、それでもなお見えてくるものに、広岡が野球界に残したものがあるのではないか
そんなことを考えながら読み進めました。


しかし投手のローテーションって持ち込んだの、スワローズの時の広岡監督だったんですね。
スワローズが優勝した時の記憶は残ってるんですけど、全然そう言うことは知りませんでした。
そう言う考え方だと、その前の世代の川上哲治や三原脩なんかの監督の仕方ってどんなんやったんやろ?
合理性や論理性を野球に持ち込んだ広岡が、
川上哲治への複雑な感情を持ち、三原や野村の野球を徹底的に批判するあたりも本書の読みどころのひとつですが、そこには根幹にある野球観の違いもあるんだなぁねと。
なんか逆に川上の監督術がどう言うものだったんか知りたくなりました。
勘…やったんかなぁ。


まあ興味深くて、面白い本です。
30年くらい前に広岡達朗の講演を聞いたことがありますが、論理的なのに加えて、ユーモアがあったのが印象的でした。
合理的でクールと言う印象とは違う人間性が垣間見えた記憶があって、それが本書のイメージにもつながりました。
最近は全然野球に興味ないんですけどねw。


#読書感想文
#正しすぎた人
#広岡達朗がスワローズで見た夢