鈴麻呂日記

50代サラリーマンのつぶやき

すっかり犬派になってる自分を再確認w:読書録「みかんとひよどり」

・みかんとひよどり
著者:近藤史恵 ナレーター:宮澤翔太
出版:角川文庫(audible版)

f:id:aso4045:20260118221627j:image


オーディブル(Audible)でふと見つけて、ダウンロードして聴いた作品。
近藤さんの作品は何作か読んでいて結構好きです。『サクリファイス』とか、『タルト・タタン』とかね。
題名のニュアンスからユーモア小説っぽいイメージだったんですが、ジビエの物語を借りて、“命を食べる側の責任”を問う、大人の成長小説でした。


(ChatGPT)
作品概要
フレンチのシェフと猟師が「ジビエ(狩猟肉)」をきっかけに出会い、食材の“来歴”=命の扱いと向き合いながら、少しずつ関係を築いていく“大人の成長物語”。

あらすじ
雇われシェフの潮田亮二(35歳)は、腕に自信はあるのに店に客が来ず、料理への情熱まで折れかけていた。そんなある日、猟に入った山で遭難しかけ、無愛想な猟師・大高に助けられる。
以前から「ちゃんとしたジビエ料理を出したい」と願っていた潮田は、大高が仕留めた獲物を店で扱えないか交渉するが、あっさり断られてしまう。

それでも潮田は諦めきれず、大高の生き方や狩猟の現場に触れていく。そこで見えてくるのは、“害獣”という言葉の乱暴さ、命を食べものに変える責任、そして「肉を焼くことは対話だ」という感覚。
さらに、大高の周りでどこか不可解な出来事が起きはじめ、二人の距離と同時に、状況もじわじわ動き出す──。

f:id:aso4045:20260118221732p:image

 

本作はジビエ料理のレストランのシェフをしている男と、山で一人で猟師をしている、二人の男を主人公にした物語です。
ミステリー的要素もあるんだけど、メインとなるのは、ジビエ料理を中心に、生き物を狩るということと、食べるということ、社会との関わり方なんかに関する登場人物たちの考えや思いの変化の方。
その点に関する、ある意味哲学的な問答が繰り返される作品になっています。
主人公二人のキャラクター以外の、脇役もなかなか輪郭がしっかりしていて、面白く読みました。


でも個人的に一番楽しんだのは、主人公二人が飼っている犬かな。
シェフの方が飼っているのがポインター、漁師の方が飼っているのが北海道犬。
この2匹が非常にいいキャラクターになんですよ。
近藤さんは保護犬を飼ったりしてて、犬にはお優しいので、この2匹が不幸になるような展開にはならないだろうな、と思いながら読んでましたけどね。
もともと僕は猫派だったんだけど、いつの間にやら犬の物語を読むのが好きになっているのは、何とも言えません。


キャラクターたちの距離感とか関係もいいんだけど、まあ続編ができるような作品じゃないかな。
近藤さんの他の作品をまた楽しみにしたいと思ってます。


#読書感想文
#みかんとひよどり
#近藤史恵
#audible