・対立 P分署捜査班
著者:マウリツィオ・ジョバンニ 訳:直良和美
出版:創元推理文庫(Kindle版)

シリーズ第5作。
こう来るか〜、となかなか面白い 1冊でした。
読みやすいのは、ここまでシリーズを今まで読んできてわかってたんですけれども。
こんな感じで後を引くとはちょっと思わなかったですね。
(ChatGPT)
作品紹介
マウリツィオ・デ・ジョバンニによる、ナポリを舞台にした警察小説〈P分署捜査班(ピッツォファルコーネ署)〉シリーズ第5作(邦訳)。閉鎖寸前の署に寄せ集められた“落ちこぼれ”刑事たちが、ロヤコーノ警部を軸に少しずつ「チーム」になっていく群像劇で、〈21世紀の87分署〉とも評される。今作は、地元署の捜査を“マフィア案件”として奪おうとする検察庁マフィア対策班との衝突を主軸に、組織と現場、正義と面子がぶつかる「対立」を描く。
あらすじ
早朝、昔ながらの製法にこだわるパン屋の店主が銃撃され死亡する。現場に駆けつけたロヤコーノ警部たちが捜査を始めようとした矢先、検察庁マフィア対策班が強引に介入。被害者は対マフィア裁判に関わる“重要証人”だったため、彼らは口封じの可能性を疑い事件を引き取ろうとする。だがロヤコーノは、現場の状況から「マフィアの犯行とは限らない」と推理し、捜査方針は真っ向から対立することに。署の存続まで賭け金に乗った形で、P分署は自分たちのやり方で真相に迫っていく。
一方でサブの事件としてストーカー騒動が進行し、さらに副署長が追い続ける連続自殺事件にも新展開が訪れる。刑事たちの私生活にもそれぞれ変化が起こり、とくにロマーノは前作『鼓動』で関わった赤ん坊をめぐって「ある決断」を迫られる――。

扱われるのは2つ事件。
1つはパン屋の店主が殺された事件、もう一つは若いカップルを女性がストーカーする事件です。
まあメインになるのはパン屋の方。
マフィア絡みの事件と思われ、マフィア対策班が乗り出すんだけど、ロヤコーノは、これがマフィア絡みの事件じゃないと読み 、P分署とマフィア対策班が対決するという展開です。
そこにロヤコーノと交際しているラウラが絡んできて、かなり話が複雑化します。
まあ結果的にはもちろんロヤコーノの読みが正しいんですけど、恋愛関係の方は複雑な様相を見せるようになって、ラストはちょっと衝撃の展開となります。
途中まではロヤコーノの態度に「いや、それはどうよ」
てな感じもあったんですが、強烈なしっぺ返し。
コレは引きますね。
一方、前作でロマーノが見つけた赤ん坊との関係は、今作でもロマーノの心をつかんでおり、こちらの方は別れた奥さんとの関係の修復も見えるような、やや希望的な展開にもなっています。
うまくいくといいんだなと心から思うんですけどね。
それにしても本作は事件の方も登場人物たちの関係も、ずいぶんと男女の関係、そして家族、夫婦といったことが重くのしかかる展開になっていました。
現代の 87分署を模したシリーズですから、そこは最も語りたいところというのもあるでしょう。
5作目になって、一層そこら辺が深くなってる感じです。
本国ではもう12作目まで出版されてるんですよね。
いやもうなんか気になるなぁ。
早く次の作品訳してくれ〜。
あ、でもあのラストからすると、ちょっと読むのが躊躇する感じもなきにしも…
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