・カナンの城~亡国の王女と世界の秘宝、それを巡る最強盗賊団と覇権国家の大活劇~
著者:駄犬
出版:オーバーラップ(Kindle版)

ジャンルをハックするラノベ作家・駄犬さんの新作。
今回は、「カリオストの城」「天空の城ラピュタ」「不思議の海ナディア」という王道冒険アニメを取り上げています。
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本の概要
剣と魔法こそが力であった世界は、古代文明の技術で銃や大砲を量産した帝国により終焉を迎える。依然『世界平和』のための戦争が続くなか、覇権国家に盾突く三人の盗賊がいた……!!
頭目のクロード、最強騎士のムラクモ、天才魔法使いのユーリ! 帝国に弾かれた者同士、愉快に暮らし今日も帝国からお宝を強奪する――はずが手違いで亡国の王女エマを誘拐してしまい……!?
「何でもやります! ここに置いてください!」
伝説の古代文明【カナンの城】唯一の守り役として帝国に囚われていたエマは、《砦(アジト)》で盗賊団と暮らすことを望んだ。炊事洗濯なんでもござれな訳アリ少女に振り回される大男たちは、彼女の抱える秘密や思いやり溢れる言動にほだされ、やがてエマを守り抜くことを誓う。そこへ帝国軍が攻め込んできて、戦闘開始!? まさかの大砲無効化!?
「魔法っていうのは信じる力が重要なのさ」
たった三人と一人と一匹が世界をひっくり返す、疾風怒濤の爽快ファンタジー
まぁでもどうかなぁ。
いや、面白かったんですよ。
面白かったんですけど、他の作品に比べてうまいことハックできているかっていうと、そこまでじゃないかなっていう感じはします。
まあ、元ネタが偉大すぎるっていうのもあるし、あとがきで作者自身が述べているように、そもそも作者がその作品が好きなので思うがままにハックしきれなかったかっていうところはあるのかもしれません。
前半、カリオストの城ノリで展開しているところが、途中、天空の城ラピタっぽくなるところで、主人公が切り替わる感じ。
具体的には敵である皇帝のジークフリートの方がキャラクターとして前面に出てくるんですけど、さらに終盤は真の敵であること、まあラピュタで言ったらムスカ・ポジションのキャラクターがメインになるという展開。
それ自体にはそれなりに意味があって読ませてくれるんですけど、なんかこの切り替わりがうまくいってないなっていう感じはしなくもないです。
もしかしたらこれは僕自身が元ネタに思い入れがあるからかもしれませんけどね。
そういう意味でこういうこの元ネタをやってみたいってなーっていうのも分かるし、それがこういう風になっちゃうっていうのも分かるような気はしなくもないです。
もっとコメディっぽくして欲しかったっていうのはありますかね。
割とマジな展開になってますからね。
テーマも狂信とか、考えの違う人間たちの分断をどうやって超えてたらいいかみたいな、そんなところにあるんですけれども、ここもマジ度が高いっていうのも言えるかもしれません。
個人的にはやっぱり「モンスターの肉」シリーズのようなドタバタが好きなのでそれに比べるとあまりにも,真面目路線に寄りすぎてるかなーって。
いやまあ面白かったのは面白かったですよ。
だからそういう面での不満はないんですけどね。
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