・テクノ専制とコモンへの道 民主主義の未来をひらく多元技術PLURALITYとは?
著者:李舜志
出版:集英社新書(Kindle版)

もともと本の「プルラリティ」は買ってあったんですけれども、あまりにも分厚くて難しいので、3分の1くらいのところでギブアップしてしまいました。
本書を購入したのは、その解読本としてという位置づけで、もうちょっとわかりやすく理解できるのかなと思ってです。
まあ結果から言うと、これも結構難しかったですねw。
確かに台湾の特殊な状況とかそういうところは外されていますし、詩的と言われているような表現なんかもなくなって、論理的構成になっているんですけれども、もともと概念として難しいっていうところがあるし、いろいろな方法があるので、それらの解説が次々紹介されるので、頭の中でなかなか整理が追いつかないなっていうところがありました。
(Amazon)
本の概要
世界は支配する側とされる側に分かれつつある。その武器はインターネットとAIだ。シリコンバレーはAIによる大失業の恐怖を煽り、ベーシックインカムを救済策と称するが背後に支配拡大の意図が潜む。人は専制的ディストピアを受け入れるしかないのか? しかし、オードリー・タンやE・グレン・ワイルらが提唱する多元技術PLURALITY(プルラリティ)とそこから導き出されるデジタル民主主義は、市民が協働してコモンを築く未来を選ぶための希望かもしれない。人間の労働には今も確かな価値がある。あなたは無価値ではない。テクノロジーによる支配ではなく、健全な懐疑心を保ち、多元性にひらかれた社会への道を示す一冊。
プルラリティの内容については、安野貴博さんが非常にわかりやすい簡単な動画を上げていますので、もしかしたらそれを見るのが一番っていう感じでしょうか。
あるいは少し前にあったゲンロンでの東浩紀さん、鈴木健さん、安野貴博さんの対談なんかは本当に役に立つと思います。
内容がよくわかるとともに、その欠点と言うか、バイアスみたいなものも炙り出してくれますし、批判的な側面からの解説もできているので、長いけれども一番わかりやすいのはあの対談動画を見ることかなというふうに思います。
それらを先に見てたので、なんとか本書も最後まで読めて全体的な把握ができたっていうところはあるかなと思いますね。
動画じゃなくて文章なので、そういう意味では一つ一つのものを確認しながら読むことができたっていうのは良かったと思います。
とはいえ、まあ、おすすめできるかっていうと、ちょっとしんどいかなっていうのもありますけど。
プルラリティというのは、本書でも書かれていますけれども、「既存の資源をどう分配するか」ということではなくて、「人々が協力してより多くの価値を生み出せるためにはどうすればいいか」を考えることであって、そのツールとして多元的テクノロジーがあり、デジタル民主主義があるというものです。
言いかえれば、ツールとしてデジタルテクノロジーやAIなんかを活用することによってデジタル民主主義が実現できるのではないかっていうのがプルラリティの一番大きなスタンスだと思いますね。
AIがAGIとして能力を発揮するようになるのにあと何年かかるかっていうのは人によって違います。
1、2年という人もいれば5年とかいう人もいますけれども、5年から10年でっていうのは一番大きな見方なんじゃないでしょうか。
プルラリティを進めているオードリー・タンさんたちの活動も、2030年をターゲットとして、デジタル民主主義を少しでも広めていこうというところにありますし、
そこらへんの見立てはやっぱりAIの広がりっていうのが大きいと思いますね。
AIというのは基本的にツールですから、それを圧政的に、あるいは管理主義的に使うこともできるし、プルラリティが考えているような民主主義のツールとして使うこともできる。
AIが極めて高い能力を発揮する中で、専制や管理の方向じゃなくて、民主主義をサポートし推し進めるツールとして活用していこうというのが、このプルラリティの運動なんじゃないかというふうに僕は理解しています。
日本はなかなか面白いポジションにあるのは確かですよね。
デジタル庁ができて、今どんどんどんどんそういう意味で言うならば、行政の方のデジタル化というのも進めています。
AIに関しても、ヨーロッパなんかに比べれば、非常に使いやすい環境を整えているというところもあるでしょう。
実際の活動として、まだ大企業での活用が十分じゃないとか、個人の活用についても、他の国に比べてまだ遅れをとっているというところはあるので、まだまだ課題があるのは間違いないですけれども、環境を整えつつあるっていうのはあります。
デジタル民主主義という観点からは、チームみらいの安野貴弘さんが実践としてやっているという面白さもあります。
これをオンザウェイで見れるっていうのはなかなかない話であって、これはこれで結構面白いと僕は思ってるんですけどね。
実際としてどういうふうな結果になるかっていうのは、この参院選がまず終わってみなきゃならないんですけれどもね。
もし参院選でチームみらいが議席を確保できたとしたら、デジタル民主主義として実践としての次のステップを見ることができるということになるのかもしれません。
そういう楽しみがあるんじゃないかなというのが僕のスタンスです。
そこらへんに興味がある人は,本書を読んでみてもいいのかもしれません。
おすすめは安野さんの動画か、ゲンロンの動画ですけどw。
https://youtu.be/EZlf6yT25cE?si=kQh0aqmpLrqq-b0w
https://www.youtube.com/live/PIpY1FDiFN8?si=Ux-WLHHHnJTzhc5D
https://youtu.be/yIepQ8UIHRw?si=r9CXV4NEyqEc6dRT
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