鈴麻呂日記

50代サラリーマンのつぶやき

もうちょっと何かやりようがあったような気も…:映画評「十一人の賊軍」

笠原和夫の原案を白石和彌監督が映画化した作品。
主演は山田孝之、仲野太賀で、まあ座組はなかなかです。

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(Grok3)
概要
『十一人の賊軍』(じゅういちにんのぞくぐん)は、2024年11月1日に日本で公開された時代劇映画です。監督は白石和彌、主演は山田孝之と仲野太賀が務め、PG12指定を受けています。本作は、1964年に脚本家・笠原和夫が執筆した幻のプロットを基に現代に蘇らせたもので、東映の「集団抗争時代劇」の伝統を引き継ぎつつ、現代的な視点で描かれています。舞台は1868年の戊辰戦争時で、新潟の新発田藩が新政府軍への寝返りを決めた史実から着想を得ており、11人の罪人が過酷な運命に立ち向かう姿を描いたアクションと人間ドラマが融合した作品です。上映時間は155分で、2024年の第37回東京国際映画祭のオープニング作品としても注目されました。
キャストには、山田孝之(駕籠かき・政役)、仲野太賀(剣客・兵士郎役)をはじめ、尾上右近、鞘師里保、岡山天音、野村周平、音尾琢真、玉木宏、阿部サダヲなど豪華俳優陣が出演。製作は東映を中心とする「十一人の賊軍」製作委員会が担当し、Dolby Cinemaでの上映も実施されました。


あらすじ
物語は、1868年の戊辰戦争の最中に始まります。徳川慶喜を擁する旧幕府軍と、薩摩・長州を中心とする新政府軍が全国で激突する中、新潟の小藩・新発田藩は難しい立場に立たされます。新政府軍に味方するか、旧幕府軍側の奥羽越列藩同盟として戦うかの選択を迫られた藩は、両軍が鉢合わせするのを避けるため、ある策略を立てます。それは、藩に捕らえられていた11人の死罪囚に「砦を守り抜けば無罪放免」という条件を提示し、新政府軍の進撃を食い止める捨て駒として利用することでした。
主人公の政(山田孝之)は、駕籠かきとして生計を立てる男。妻のさだ(長井恵理)が新発田藩士・仙谷(音尾琢真)に凌辱されたことを知り、激昂して仙谷を殺害したことで罪人となります。処刑を待つ身であった政は、他の10人の罪人とともに、半ば強制的にこの決死隊に組み込まれます。一方、若き剣客・兵士郎(仲野太賀)は、藩への忠義を信条とする武士として、罪人たちを率いる立場に置かれます。しかし、罪人たちには忠誠心などなく、生き延びることだけが目的です。
新発田藩の家老・溝口内匠(阿部サダヲ)は、冷酷な政治的判断のもと、罪人たちを見捨てる覚悟を決めています。砦での戦いは壮絶を極め、泥と血にまみれた罪人たちは、新政府軍の大軍を相手に必死で抗います。戦いの中で、政は妻のもとに帰るため逃亡を試みますが、次第に仲間との絆や兵士郎の信念に影響され、運命を受け入れていきます。そして、溝口の裏切りが明らかになった時、兵士郎は自らを「11人目の賊」と宣言し、最後の戦いに挑むのです。


この映画は、圧倒的なアクションと殺陣の迫力、そして権力に翻弄されながらも「生きる」意味を模索する罪人たちの人間模様を描いた熱いドラマです。白石和彌監督らしい容赦ない描写と、現代に通じるメッセージが込められた作品として高い評価を受けています。

 

アクションシーンをなかなか見せてくれました。
残虐描写については、合う合わないが出てくると思いますけど、ラストの仲野太賀の殺陣なんかは相当に迫力があって引き込まれます。
官軍の大砲を使った攻撃なんかも、割と新鮮なイメージがありました。
まぁ、途中からあまりにも爆発シーンが多すぎて、ちょっとワンパターン化したなぁって感じもなきにしもあらずではありましたけどねw。


ストーリーとキャラクターについては、もうちょっと深掘りして欲しかったかなぁと。
11人の賊軍のそれぞれのキャラクターの深堀があまりできていないので、感情移入がしにくかったっていうのはあります。
ストーリー的にももうちょっと練り込んだほうがよかったような気がします。
阿部サダヲの家老が企てる策の意図なんかも、単なる裏切りじゃなかった側面にもう少し触れてほしいし、それぞれのキャラの行動の思惑ももうちょい描いてほしい。
なんか山田孝之も仲野太賀も、
「もうちょい考えて行動しろよ」
って突っ込みたくなると言うか…w。
ここら辺、Netflixの配信ドラマにしたほうがよかったんじゃないかって気がしますね。


史実と照らし合わせると、新発田藩の立ち位置と言うのは結構難しくて、家老がとった方針は「藩を戦場にせず領民を守る」という意図もあったと言えます。
そのことは当然、武士としての誇りや正義とは、対立したりもするわけですけど、どちらが正しいとも言い切れないっていうのが正直なところでしょう。
基本的に映画では家老の立場は卑怯と表現されてますけど、彼が取った方針によって、山田孝之の妻は、戦火にも巻き込まれずに済んだとも言えるわけですから。
ここら辺の複雑さにももう少し焦点を当てて欲しかったような気がします。


ちょっと上映時間が長かったような気がしますけど、基本的には興味深く見ることができました。
俳優陣の演技も質が高いですしね。
お勧めとまでは言い切れないところがあるんですけど、気になる人は見てもいいんじゃないかな?


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