・神奈川県警「ヲタク」担当 細川春菜
著者:鳴神響一
出版:幻冬舎文庫(Kindle版)
Kindleのライブラリーを見てたら、なぜか購入してあったんですよね。
う〜ん、記憶がない…。
まぁでもせっかくなんで読んでみることにしました。
すらすら読めて結構面白かったです。
<あらすじ>
『神奈川県警「ヲタク」担当 細川春菜』は、28歳ながら童顔で小柄なため、女子大生や時には女子高生に見間違えられる神奈川県警江の島署の巡査部長、細川春菜が主人公です。彼女は本部刑事部の「捜査指揮・支援センター」専門捜査支援班への異動を命じられます。この部署は、各分野の専門知識を持つ一般人、いわゆる「ヲタク」たちを協力員として登録し、捜査に活用することを目的としています。
新たな職場で、春菜は一癖も二癖もある同僚たちと出会います。そんな中、鉄道マニアが被害者となる凄惨な殺人事件が発生します。被害者は鉄道ファンであり、その趣味に関連する手がかりが現場に残されていました。春菜は、鉄道に詳しい捜査協力員たちの知識を借りながら、事件の真相に迫っていきます。
捜査が進むにつれ、鉄道マニアの世界の奥深さや、被害者の人間関係、そして事件の背後に潜む動機が明らかになっていきます。春菜は、協力員たちの専門知識と自身の直感を駆使し、複雑に絡み合った謎を解き明かしていきます。
この作品は、各分野の「ヲタク」たちの深い知識が捜査にどのように役立つかを描きつつ、春菜の成長やチームとの連携を描いたミステリー小説です。
(ChatGPTサーチ)
何か題名からすると、主人公の女性警察官が「ヲタク」でそのオタクの知識やら人脈やらで無双する話かなぁなどと勝手に想像してたんですけど、全然違ってましたw。
主人公はいたって普通の人物。
その彼女が警察に協力する捜査協力員の「ヲタク」に事件に関係する特殊な専門知識をいろいろ教えてもらい、そこから事件解決の糸口を見つける…と言う構図です。
第一作目に取り上げられるオタクは「鉄オタ」。
なかなか濃い情報が披露されます。
《撮り鉄》《乗り鉄》《駅鉄》《音鉄》《車輛鉄》《時刻表鉄》《廃線鉄》《線路鉄》《模型鉄》《歴史鉄》…
そんな細かいジャンル分け、全然知りませんでした。
それぞれのジャンルについて披露される知識もまぁなんといいますか…
僕にとっては全く意味のない情報。
でもそれがある人にとってはとてつもなく大切な情報になる…というのが「オタク」ですわね。
「青春18きっぷ」位がかろうじて引っかかるところだったかなぁ。
でも、こう言うオタクの知識って何か聞いていると楽しくなってくるって言うところもあるんですよね。
訳がわからないなりに何か面白くなってきます。
本書の読みどころはそこでしょう。
彼らから得た情報が、最終的には事件の解決につながっていくんですが(その事件そのものに「オタク」の生態みたいなものが絡んだりもします)、そっちのほうは「なるほどね」くらいw。
圧倒的にオタクたちが自分の知識を披露する姿のほうに興味が湧いてしまいます。
いや、「鉄オタ」になろうとは思わんけど。
この本、シリーズになっていて、もう7冊も出ているようです。
それぞれ別のジャンルの「ヲタク」が取り上げられている模様。
気が向いたら続きを読んでみようかなぁ。
それぐらいの気持ちにはなる作品でしたよ。
#読書感想文
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