鈴麻呂日記

50代サラリーマンのつぶやき

泣けた…:映画評「竜とそばかすの姫」

予告編を観て、

「これは<サマーウォーズ>路線やな!」

と心躍らせた細田守最新作。

 


期待違わず…いや、期待以上、でした。

なんかね〜。

泣けたんすっよ。(一緒に行った子供達がちょっと呆れてたw)

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<コロナ禍によってネットと僕らの生活がリンクする率も格段に上がりましたが、ネットの世界が現実の僕らの世界と等価になってきた中で、今までにない感情やこれまでと違う物語も生まれてくる。この物語のように、もう一個の世界にアクセスすることでもう一個の自分の可能性が開くということもあるわけですよね。子どもにとってネットは、それによって自由を得られるものであってほしい。そういう成長を前向きに描くのがアニメーションの果たす役割だと僕は思うんです。>(細田守インタビュー。パンフレットより)

 


ネットやSNSのかなり醜い部分も本作では描かれていますが、根底あるのは上記のような楽観主義あるいは願い…です。

それを「甘い」と言うのは簡単なことですが(この「事件」後のヒロインを考えると、平穏なものではないだろうな…と思います)、「それでも…」と言うのは、僕も共有した願いではあります。

今の混沌は、いずれ新しい地平に繋がり、そこでは新しい人間のあり方や価値観が生まれてくるんじゃないか、と。

まあ、現実は「U」どころか、「OZ」(サマーウォーズ)にさえも追いついていませんがね。

 


それが「竜」が直面する「現実」をどこまで変えることができるのか?

 


不満があるとすれば、もう一歩、二歩、そこに踏み込んで欲しかったかな。

それをやると、リアリティラインが崩れちゃうという考えがあったのかもしれませんが。

 


しかしまあ「中村佳穂」の歌唱力は圧倒的。

知ってたけど、改めて思い知らされました。

本作は「中村佳穂」を世に知らしめる一作でもあったかと思います。

最初に「泣けた」のは、彼女の「歌」だったんだよな〜。

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