・朝、目が覚めると、戦争が始まっていました
出版:方丈社
8月のこの時期に読む本として。
<昭和16年(1941年)12月8日、
太平洋戦争勃発。
あの日、日本人は戦争を
どう感じ、何を考えたのか?
当時の知識人・著名人の日記、
回想録から偽らざる
戦争の実感を甦らせる。>
まあ、この帯の通りの本です。
当時のマスコミも、一般国民も、「開戦を後押ししてた」ってのは聞いたことがありますが、そこらへんは、「知識人・著名人」の多くも同様だったようです。
<ものすごく解放感がありました。
パーッと天地が開けたほどの解放感でした。>(吉本隆明)
割りとこんな感じ。
もちろん背景に知識のあるジャーナリストや政治家、知識人なんかは違った感想を漏らしてますが…。
それほど開戦前のアメリカを中心とした国際圧力は強かったってことでしょうね。
一般国民すら圧迫感を感じるような…。
その圧迫感を吹き飛ばすような、一点突破、乾坤一擲の快挙!
…でもその先の運命も我々は知っています。
一発逆転的な一撃は、エンタメとしては壮快極まりない。
でも複雑な人間社会において、それは繊細で計画的なその後の手当てを伴わなければ、時に地獄道へと通じてしまう。
本書はそう言う「反省」を導くためにも読まれるべき一冊かと思います。
1時間くらいですぐに読めちゃいますしねw。