鈴麻呂日記

50代サラリーマンのつぶやき

もうちょいインパクトが欲しい:読書録「ブラック・ベルベット」

・ブラック・ベルベット

著者:恩田陸

出版:双葉文庫(Kindle版)

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ウイルスハンター神原恵弥シリーズ第3弾。

今のところは最新作、でしょうか。

 

ファンタスティック・ホラーっぽい第1作、ハードボイル風第2作に続いて、第3作はトルコを舞台にしたサスペンス風。

第1作に登場した友人(実質主人公みたいなモンだったけど)に加えて、恵弥の昔のカレも登場…と言う話です。

 

このシリーズ、割とオチが「めでたし、めでたし」と言うか、決定的な破滅まで持ち込まないようなとこがあるんですよね。

本作もそう。

トルコくんだりまで行って、麻薬組織、武器輸出、化学兵器開発…と風呂敷が広がるだけ広がって、オチはまあ「あ、そうなん?」って感じ。

それが味っちゃあ、味ですが。

 

読みやすいし、楽しめたんだけど、もう一歩踏み込んでもいいんじゃないかなぁ。

と、ちょっと物足りなさも覚えます。

悪くはないし、次の作品が出たら、文庫になったら、読むと思うんですけどね。