鈴麻呂日記

50代サラリーマンのつぶやき

勤勉で、上昇志向があり、学習意欲も高い。ただしモラルなし:映画評「ナイトクローラー」

なんつうか、とにかくギレンホールが恐いっす。

「ナイトクローラー」


労を惜しまない勤勉さがあり、目標を定めたらその為に、自ら学習をしてレベルアップし、スキルも引き上げていきながら、自律的に成長しつつ、目標を達成する。
…ただしモラルはない。


冒頭の「腕時計」のエピソードあたりが「太陽がいっぱい」的な展開になるのかなぁと思ってたんですが、これは予想違い。
成長物語であり、成功譚でもあります。
無茶苦茶、後味悪いけど。(…っつうか、気持ち悪いんですよね。そもそもその「成功」が本当に望んだものかどうかすらわからないし)


さらに始末が悪いのは、周りの人間もその価値観に巻き込んでしまうこと。
助手しかり、レネ・ルッソしかり。
ラストのレネ・ルッソのセリフにはゾッとしました。
あとギレンホールの薄っぺら〜い「説教」や「自己啓発ロジック」。
最初は「お笑い」だったのが、終盤は…。


まあ、見始めたらやめられないのは確かです。
物語として本当によくできてますから。
でも「子供には見せられない」。
…そういう映画。