鈴麻呂日記

50代サラリーマンのつぶやき

やっぱ短編向きじゃない?:読書録「火村英生に捧げる犯罪」

・火村英生に捧げる犯罪
著者:有栖川有栖
出版:文春文庫(Kindle版)

火村英生に捧げる犯罪 (文春文庫)

火村英生に捧げる犯罪 (文春文庫)


面白いけど、短編向きじゃない?
…と思って、読んだ火村英生/有栖川有栖シリーズの短編集。


個人的にはやっぱり「丁度いい」感じがありますね、この方が。
トリックの現実感の「無さ」と、コンビの軽妙な掛け合いがいいバランスで読めるような。
警察が民間人に捜査を依頼する。
という不自然さも、これくらいの長さならあまり気にならないってのもあります。


まあ要すれば「本格推理」の設定の「リアル感の無さ」に対する耐性が、歳をとって下がってきたってことかもしれませんw。
昔は大好きだったんだけどなぁ。
今は息子が結構熱心にクリスティやクイーンを読んでいますが、「読むべき時」っていうのが「本格推理」にもあるのかもしれないな、と思ったりして。
熱心な本格推理ファンには石を投げられそうですがw。


火村と有栖川の掛け合いをたっぷり堪能するには長編の方が…って意見もあるかもなとは思います。
僕はそこまでのシリーズファンにはなれないかな、というのが正直なところ。今のところ他のシリーズ長編を続けて読む気分にもなってません。
読めば楽しめるのは分かってるんですがね。