鈴麻呂日記

50代サラリーマンのつぶやき

適度なハードボイルド・タッチ。好みです。:映画評「デンジャラス・ラン」

帰省する特急の中で、iPadにて視聴。
特に苦労せずにこういうことができるってのも、考えてみたら凄いことですね。
あんまりシリアスな映画は向かない気もしますがw。

「デンジャラス・ラン」



町山智広氏が、「デンゼル・ワシントンには、『白ワシントン』と『黒ワシントン』がいる。この『黒』ワシントンの迫力がスゴイ」みたいなことを言ってましたが、本作は「黒」ワシントンの作品。ま、ラストは「灰色」って感じでもあるんですが、これはやむを得んでしょう。



興行的にどうだったのかは知らないんですが、僕はこう言うタッチの映画は好きです。ラストの抑制の効いた演出もイイですね。
主題的には先日見た「スカイフォール」に重なるところがあるんですが、ヒーローがいないと展開はこんな感じって印象です。ただしル・カレほどの「渋味」はない。ここら辺の匙加減は「アメリカ映画」。



敢えていえば、ワシントンのキャラの「怪物性」をもう少し強く打ち出しても良かったかなぁ。それだとラストの共感が弱くなるかもしれませんが、キャラとしてはその方が…。
後半の展開が、やや受け身なのは、キャラとしては少し弱いと思います。
楽しめたのは確かなんで、文句ってほどのことでもないですけど。



ちなみに原題は「Safe House」。
地味ですが、なかなか味がある題名です。
少なくとも邦題よりはねw。