鈴麻呂日記

50代サラリーマンのつぶやき

映像は素晴らしい。でもスッキリはしない。:映画評「プロメテウス」

先々行上映で公開前に観ました。
かの「エイリアン」の前日譚。
もちろんリプリー(シガニー・ウィーヴァー)は登場しませんが、やっぱり「女は強い」w。




「プロメテウス」



言ってみれば「エイリアン」で「マクガフィン」(物語を展開させるための無意味な仕掛け)だった「巨人」について、改めて設定を深堀して、物語を再構築するという作品。
これが「リドリー・スコット」じゃなかったら「ヲイヲイ」ですが、オリジナルの監督だから許されるし、期待感も盛り上がろうってもの。
(何か「ブレードランナー」の続編も制作するらしいんで、
「もしかして創作能力に限界が・・・?」
って気がしなくもないですが)



観終わって、
映像的には大満足。
これはナカナカでしょう。
さすがにあの「エイリアン」「ブレードランナー」の世界観を構築した監督だけのことはあります。
勿論、(シリーズですから)使い回しのアイディアもありますが、CG技術等の発達、バジェットの大きさ等をバックに、着実に「今」作れる世界観を築き上げてると思います。
「エイリアン2」とは違った意味で「進化」した作品を見せてくれます。



一方でストーリー的にはフラストレーションも。
と言うより、「何も明らかになっとらんやないか!」
それでコレだけ見せてくれるんですから大したものですが、それにしても・・・。
続編の制作に言及したようですが、そりゃそうでしょうね。
これは続きが気になる。



・・・とは言え、謎を解明することが、作品の質を良くするとは言えないのも事実。
「2001年宇宙の旅」が傑作なのも、あの思わせぶりなところによるところも・・・。
「エイリアン」だって、見方によってはそういう作品。
となると本作の続編の出来を期待し過ぎちゃいかんかもしれませんね。



まあ何にしても「見る価値はある」ことは確かです。