傑作「サクリファイス」、続編「エデン」に続く、シリーズ第三作。
と言ってもスピンオフ的な短編を集めた作品集なんで、「第2.5作」って感じかなw。
収められているのは6作で、シリーズ主人公の「白石」の話が2本、「伊庭」が1本で、残り3本が「サクリファイス」のキーマン「石尾」の過去(「サクリファイス」以前) の連作になっている。
ま、本書の読みどころはこの過去のエピソードでしょう。
彼が何故ツールにあれほどの思いをかけたか。
その一端を本書は明かしている。
面白く読んだけど、シリーズを読んでない人には「?」でしょうなw。
厳しい見方をすれば、「サクリファイス」の範疇にこじんまり収まった作品とも言える。
本作自体はファン向けのサービスみたいなもんだからそれでいいとして、シリーズとしてみると、「行き詰まってるの?」ってな感想も。
まあ続編がかかれなければならない作品ってわけじゃないから、「行き詰まり」ってのはないんだけどさw。
個人的には「白石」の活躍を読みたいと思ってるんだけどねぇ。
そう言う続編なら期待・・・だけど、難しいかな?
「サクリファイス」が素晴らしかったんで、 変なもんが出てくる位なら「打ち止め」でもいいけどね。