帯のあおりが、
<170万部のベストセラー待望の文庫化!>
「そんなに売れたんかいな!」
と、その気もなかったのに買ってしまった。
まんまと煽られとるやんかw。
本書の単行本は2007年8月に出版されている。
同じ年に勝間和代氏が「10倍」シリーズを出版してるから、所謂「自己啓発」ブームがはじまったタイミング辺りかな?
そういう意味では本書が売れたのも分らなくはないと言うか・・・。
まあ「究極の自己啓発本」というか、「自己啓発本のまとめ」みたいな内容だからね。
僕自身は以前から、
「自己啓発本の基本的な内容は、どれもあまり変わらない。
ただ最も難しいのは『継続』すること。
その確認をするために、定期的『自己啓発本』を読むことには意味がある」
と思っている。(その「自己啓発本」がどれか一冊を何回も読むのか、色々なものを読むのか、それは問わない(どうせ中身に大差はないからw))
そして勝間ブームとも重なる「自己啓発」ブームは、「実行」の部分を具体的かつ明示することで「行動」に移しやすくしたところに特徴がある。
「行動」と「継続」。
本書が訴えているポイントはまさにこの点。(「最後の課題」がこのことを明確に訴えている)
そういう意味で(07年8月出版と言うのは)「実に象徴的な作品だったんだなぁ」と思った次第。
ま、そのときには読んでないんですがw。
<「一つだけ、絶対にあきらめたらあかんことがある」
(中略)
「『自分』や。自分には何か才能がある、自分にしかできない仕事がある、そのことに関してはあきらめたらあかん。見つかるまでそれを探し続けなあかん。自分自身に対してはあきらめたらあかん」>(P.337-338)
ちゅうフォローもしっかりされてるあたりも、実に親切なつくりになってるしね。
「行動」と「継続」
言うのは簡単だけど、これって実に難しい。
そのことは「170万」も本書が売れたにもかかわらず、そんなに世の中に「成功」した人が増えたように思えないことからも窺える。
考えてるだけじゃダメ、何でもいいから「行動」に移し、「継続」する。
それだけなんだけど、それが一番難しい。
結局、「自己啓発本」の意義って言うのは、そのことを訴え続けるところにあるんだよなぁ。
・・・って言うとシニカル過ぎるかね?
と言う訳で、
読んだからといって成功できるわけでもないし、格段目新しいことが書いてあるわけでもない。
でもオチャラケた体裁の割には「王道」。
と言うのが僕の本書の評価です。