・図書館内乱 図書館戦争シリーズ②
著者:有川浩
出版:角川文庫
このシリーズ、妻の方が気に入って、積読してた僕の前にこの2巻を読了。先日発売された3巻も早々に購入させられました。
女性はやっぱりロマンチックがお好き?w
ただ僕も1巻よりは読みやすかったね。
まず第一に収録されている作品が「連作短編」のように、章ごとに半ば独立した構成になっていたこと。
取り上げられる中心キャラも章によって変わるので、その点でも「連作」っぽい雰囲気が強かった。
振返れば1巻もそういう構成にはなってたような気がするんだけど(「事件」は何件か起きてたし)、テーマとして「ヒロインの成長と恋(あー、恥ずい)」という一貫したものがあって、視線も基本にヒロイン目線だったので、「連作」よりは「長編」の印象が強かったんだよね。
今ひとつ主人公カップルに乗り切れなかった僕にとっては、そういう意味で本作のほうが「乗れる」感じだった。
もう一点は物語のテーマとして、「検閲」を巡る組織対立の構図が持ち込まれたこと。
単純に外部(良化メディア委員会)との対立だけでなく、内部(図書館)における派閥の対立(原則派/行政派)が描かれることで、対立の構図が深まったと思う。
こっちは僕好みのテーマなんだよなぁ。
二枚舌の狸どもが暗躍するあたり、実に楽しめましたw。
まあ本作のラストでヒロインの「王子様」の正体が暴露され、ヒロインは、
「明日はどっちだ」
みたいになるんだけど、僕としては、
「どっちでもええわい」
ってなところw。
でもこの「検閲」を巡る組織のあーだこーだは何とも興味深く、面白いので・・・うーん、やっぱり続きは読んじゃうんだろうなぁ。
ま、まずは妻が読み終えるのを待つ必要があるんですがねw。