鈴麻呂日記

50代サラリーマンのつぶやき

良くも悪くも「新本格派」:読書録「元年春之祭」

・元年春之祭

著者:陸秋槎 訳:稲村文吾

出版:ハヤカワ・ミステリ

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これ、消費税増税前に購入してたんですw。

積読状態から引っ張り出してきて、読了。

割と一気に読んじゃいました。

 


…なんで、面白いことは面白い。

本屋大賞翻訳小説部門第2位(2019年)ですし。

ただまあ、個人的には「う〜ん…」ってとこも。

 


良くも悪くも「新本格派」なんですよ。

<ミステリ要素以外の内容は薄いとか、人間が描けていないとか、“新本格バッシング“の定番文句>

を言うつもりはないんですがw、ミステリのコアの部分での「新本格」テイストについては、「大好物」と「嫌悪」に分かれるってとこはあるでしょうね〜。

僕自身は、「面白さは分かるんだけどね…」って感じでしょうか?

読む年齢もあるかもしれません。

 


2000年以上の昔(前漢の時代)を舞台にして、古典に関する専門的知識を駆使して「衒学的」雰囲気を出しつつも、トリックとしては真っ当…ってのは悪くない建て付けなんですけどね。

 


作者は2014年から日本在住で、金沢に住まれているとか。

どっかですれ違ったこともあったかな?

そう思うと親近感も湧いたりして…w。