鈴麻呂日記

50代サラリーマンのつぶやき

ストーリーは完全にミニシアター系:映画評「失くした体」

またもやNetflixオリジナルw。

フランスのアニメです。

アカデミー賞候補に入ってるのを知って、観てみる気になりました。

1時間半、ないですしね。

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ストーリーは「ミニシアター」っぽい、地味で曖昧なところがあるけど、味わい深い感じ。

その「物語」を、主人公から事故で切り離されてしまった「右手」が<回想>しつつ、身体(=主人公)を探すという構成です。

まあ「実写」でやったらグロ過ぎるからアニメで…ってのもありますが、それにしてはリアル系のアニメーション表現ではあります。(原作は漫画の様ですね)

 


アニメとしてはまず、この「右手目線」での表現が凄く興味深いってのがありますかね。

実験的な表現も交えてるんですが、それが「右手目線」ということで、割と受け入れやすくなっているというかw。

一方で「人間パート」の方も、繊細な物語を支えるだけの細かい表現を演出していて、なかなか良い感じです。

 


全体として、「面白かった」というには、もうちょっと何か…って個人的には感じるんですが、それは「物語性」の強い映像に僕自身が毒されすぎてるからかもしれません。(「アニメ」というジャンルだと尚更に)

賞レースがどうなるかはわかりませんが、「映画」として(敢えて言えば「フランス映画」として)意欲的で、完成度も高い作品なんじゃないでしょうか。

 


主人公が最後に辿り着くところ。そしてヒロインがそれを見つけるところ。

僕は好きですよ。