鈴麻呂日記

50代サラリーマンのつぶやき

ちょっと意外な味わいでした:読書録「火星の遺跡」

・火星の遺跡

著者:ジェームズ・P・ホーガン  訳:内田昌之

出版:創元SF文庫(Kindle版)

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「星を継ぐもの」のホーガンの作品と言うことで、骨太のハードSFを予想してたんですが、ちょっと違ってました。

未来の火星を舞台にしながら、古代文明の謎も絡んだ展開と言うのは、ちょっと「星を継ぐもの」ぽくもあるんですが、そちらのほうはどちらかと言うと背景でしかなくて、物語としては「ソロモン王の洞窟」のハガード風の冒険小説と言う感じでした。

主人公があれこれといろんな人物に扮して、コンゲームを仕掛けるあたり、SF的な設定を除くと、何やらオーシャンズイレブン的ですらあります。


ホーガンですからね。

SF的な設定や背景にはいろいろ裏づけがあるんじゃないかと思いますが、そこら辺を深く考えていくよりも、どこか明るい主人公のちょっとユーモアのある冒険譚を素直に楽しむのが正解なんじゃないかなぁと個人的には思います。

好き嫌いは分かれるかもしれませんけどね。

(ちょっと古臭い感じもするしw)


週末の数時間を楽しませてもらったと言う感じです。

まぁ、出来から言ったら「星を継ぐもの」シリーズには及びませんけど。