・鳥類学者 無謀にも恐竜を語る
著者:川上和人
出版:技術評論社
この作者の本は「鳥類学者だからって、鳥が好きだと思うなよ」を読んでます。
http://aso4045.hatenablog.com/entry/20170527/1495841487
でも、先に評判になったのはコッチなんですよね。
僕も先にこっちを買ってたんですが、大阪の自宅に置いていたので、読むのが後回しになってしまいました。
単身赴任が解消になって無事よむことができたと言う次第w。
<世の中には二種類の人間がいる。恐竜学者と鳥類学者だ。そして、私は鳥類学者だ。それ以外の人?…些細なことは気にしないでいただこう。>
と言う具合に始まる本書は、「鳥類学者だからといって…」と同様、語り口で読ませる科学本です。
ユーモアたっぷりだけど、結構内容は専門的ってのも特徴。
ティラノザウルスはゴジラの様に直立して歩き、始祖鳥から現代の鳥類が直接進化したとインプットされてた僕らの世代にとって、「恐竜が鳥に進化した」ってのは目新しい「知識」ですが、もはやそこら辺は「常識」になって来てるんですな、この界隈では。
鳥類学者として現代の鳥類から恐竜の生態を推測する…と言うのが本書の基本的な内容ですが、まぁ言ってみれば「恐竜」と言う人気者に便乗して「鳥類」を売り込もうとしているともいえます。
<残酷にも恐竜は不動の地位を築き、恐竜への興味は成長期の三大通過儀礼の一つとまで言われる昨今である。残り二つはポケモンとカレーライスで間違いない。一方、鳥は特殊な趣味のように見られがちで、鳥類学の裾野はなかなか広がらない。ならば、恐竜人気に便乗するしかないじゃあないか。>
…本人がそう言ってますしw。
まぁ、恐竜好きの人や、通過儀礼中の子供を持つ人にとっては「最新知識」を楽しく面白く学ぶ、結構便利な本ではないか、と。
でもコレ読んで、どれだけの人が「鳥類学」に興味持つかは、何とも言えませんがね。