鈴麻呂日記

50代サラリーマンのつぶやき

相互理解は簡単じゃないけど:読書録「中国人の本音」

・中国人の本音  日本をこう見ている

著者:工藤哲

出版:平凡社新書(Kindle版)

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本当はこの本と続けて読むつもりだったんですけどね。

 

「なぜ中国人は財布を持たないのか」

http://aso4045.hatenablog.com/entry/2018/03/26/072250

 

引越しやら研修、新しい職場での仕事なんかで、振り回されてるうちに、つい忘れちゃってましたw。

久しぶりにKindleのDLをチェックしてて見つけ、読んで見ました。

 

「なぜ財布〜」がスマホやITを活用する中国の「今」を垣間見せてくれるのに対して、(新聞記者ってのもあるでしょうが)本書での切り口は比較的オーセンティック。

「若者や庶民のスタンスは党や政府とは違うし、政府のスタンスも変わってきてる。」

…とは言っても、やっぱり距離感はあるし、注意は必要…と言うのが本書を読んでの正直な感想です。

書かれた時期(17年前半の出版)よりも、日中関係は良くなってるとは思いますがね。

 

今後、日本はもっと中国のことを気にしなきゃいけないでしょう。

本書には、

「中国は日本のことを知りたいと思ってる」

と言うことが何度も書かれていますが、それに比して日本から中国への関心はあまりにも低いし、一面的にすぎるでしょう。

 

<日本の中央大学文学部の榎本泰子教授は、学生にとって中国がどうイメージされているのか、二〇一五年五月にアンケートを取った。一、二年生の一四三人の調査で、孔子(思想家)や李白(詩人)、魯迅(作家)、毛沢東(政治家)を知っている学生はいずれも一〇〇人を超えたが、張芸謀(映画監督)や範氷氷(女優)、姚明(元バスケットボール選手)、郎朗(ピアニスト)、馬雲(ジャック・マー、アリババグループ会長)を知っている人はいずれも一〇人前後だった。>

 

ジャック・マーが「10人前後」じゃまずいっしょ。

(とか言って、僕も「張芸謀(映画監督)や範氷氷(女優)」はピンと来んかったw)

 

米朝首脳会談は微妙な感じもあるようですが、東南アジアでのプレゼンスで中国が一層大きくなるのに比して、米国が一歩引いた形になるのは、遅かれ早かれ間違いないでしょう。

その時、韓国・北朝鮮がどう言うスタンスを取るか。

残念ながら、中国寄りのポジションから、大陸での経済圏を作っていくんじゃないですかね?

 

それに乗り遅れるな。

…とは僕も思ってません。

でもそのことを見据えつつ、どう言う経済・文化戦略を取り、政治的・軍事的舵取りをしていくのか。

コレは真面目に論議し、検討すべきだと思いますよ。

早急に。

 

ま、国がグズグズしてる間に民間の方でドンドンやって行くんなら、それはそれでそっちの方が良いとは思うんですが。

ちょっとそう言う元気が見えないのも残念…かな。

 

ここんところは時間がないけど、1、2年後には中国に行ってみたいな。

個人的にはそんなことも考えてます。

それもその時の日中関係次第…ってのがモドカシイんですが。