・フィリップ・マーロウの教えるの生き方
著者:レイモンド・チャンドラー 編:マーティン・アッシャー
訳:村上春樹
出版:早川書房
題名だけ見てたら、フィリップ・マーロウを題材にしたスタイル本か自己啓発本みたいな印象で、
「なんでこんなの村上春樹が訳すの?」
と思っちゃいますが、内容はチャンドラの長編と短編集から選んだ名言集のようなものです。
もちろん編者と村上春樹の文章も入っていますが、それほど長くはありません。
2日前に入手して、思いついたようにパラパラ読んでいる感じ。
まだ全部読み通してないです。
チャンドラの長編を全部訳した村上春樹の「おまけ」みたいなもんですね。本人は「記念品」と言っています。
改めてチャンドラの含蓄のあるというか、斜に構えているというか、凝っているというか…いずれにしても「ほう?」と思わされることの多い文章を、村上春樹訳で読めると言うのが、両方の作者のファンとしては嬉しいところです。
…というか、長編の方を読見直せばいいんですけどね。それどころか、まだ「水底の女」は積読のママだったりします。
マーロウが好きで、こーゆー小さくまとまった小品が好きなら、ちょっと楽しめる作品。
チャンドラ好きじゃないとしたら、村上春樹のファンでも「なんのこっちゃ」ってトコでしょう。
僕にとっては、しばらくの間、寝る前のひとときを過ごす1冊になりそうです。