鈴麻呂日記

50代サラリーマンのつぶやき

<学び>から<実践>へ:読書録「フィッシュ!実践編」「フィッシュ!おかわり」

・フィッシュ!実践編 ぴちぴちオフィスの成功例一挙公開

著者:スティーヴン・C・ランディン、ジョン・クリステンセン 、ハリー・ポール、フィリップ・ストランド 訳:相原真理子
出版:早川書房

フィッシュ! 実践篇 ― ぴちぴちオフィスの成功例一挙公開

フィッシュ! 実践篇 ― ぴちぴちオフィスの成功例一挙公開

  • 作者: スティーヴン・C.ランディン,ジョンクリステンセン,ハリーポール,相原真理子
  • 出版社/メーカー: 早川書房
  • 発売日: 2002/10/23
  • メディア: 単行本
  • 購入: 10人 クリック: 24回
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・フィッシュ!おかわり オフィスをもっとぴちぴちにする3つの秘訣
著者:スティーヴン・C・ランディン、ジョン・クリステンセン 、ハリー・ポール 訳:青山陽子
出版:早川書房

フィッシュ!おかわり―オフィスをもっとぴちぴちにする3つの秘訣

フィッシュ!おかわり―オフィスをもっとぴちぴちにする3つの秘訣

  • 作者: スティーブン・C・ランディン,ジョン・クリステンセン,青山陽子,ハリー・ポール
  • 出版社/メーカー: 早川書房
  • 発売日: 2003/05/16
  • メディア: 単行本
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「キャリアビジョン研修」で教材に使った「FISH!」。
それをベースにした書籍(FISH!)の続編。

http://aso4045.hatenablog.com/entry/2018/01/22/191853

 

「実践編」は「FISH!」哲学を実際に取り入れた実例の紹介集。
<遊ぶ><人を喜ばせる><注意を向ける><態度を決める>
という「FISH!」哲学のキーワードに沿って、それぞれ1社ずつが紹介されています。
もちろん「FISH!」哲学はどれか一つのキーワードで成立してるんじゃなくて、相互が連関しあってますから、どの会社も多かれ少なかれ、全ての要素は取り入れてるんですけどね。

 

一番驚いたのは、
「どの会社も、予想してた以上に<遊んでる>な」
ってことですかねw。
<遊ぶ>で選ばれたコールセンターはもちろんなんですが(プレスリーの格好で所長が出勤するとはw)、ディーラーも病院も修繕業者も、予想以上に「遊び」的要素を仕事や職場に持ち込んでいます。
「朝起きて、職場に少しでも早く行きたくなる」
「もし出社しなかったら、楽しいものを見損ねるか、体験できなくて、後悔する」
…コールセンターの例なんかは、そこまで社員に思わせるわけですから。
いやぁ、「魚が飛ぶ」くらいじゃないですよ、これはw。

 

でもよく考えたら、「出来ないことじゃない」。
コールセンターや病院なんか、そこで起きていることは「いつでもハッピー」なことじゃないでしょう。
それでも職場を明るく、楽しくすることで、前向きな気持ちで働くようにはできるはず。
そしてその雰囲気は、お客さんや患者さんにも必ず伝わり、同じように前向きで明るい気持ちが伝染する。
あるいは「心から」の気持ちが伝わっていく…。

 

「出来ない」とハナから思うんじゃなくて、「何か出来ないか」工夫してみる気持ちが<第一歩>して重要なんじゃないか、と読み終えて考えています。
さすがにプレスリーには扮装できないけどなぁ。(…ホントに?)

 

「フィッシュ!おかわり」の方は、「FISH!」哲学を取り入れた職場が、日常に中で新鮮な気持ちを失って行き、再び過去の状態に戻りかけている時、どうやってそこから立ち直るか、を描いた作品。
第1作と同様に、再びフィクション仕立ての作品となっています。(舞台は「病院」。実践編に出てきた病棟を思い出させます)

 

「FISH!」哲学になぞらえば、ここで挙げられている<哲学>のキーワードは3つ。
<見つける><実現する><コーチする>
「内的モチベーションを掻き立て、それをどうやって継続させるか」という視点から選ばれています。
「FISH!」哲学によって、仕事に対する仕事やビジョンは理解しているわけですからね。それを如何に個人のモチベーションとするか、新しいメンバーも巻き込みつつ、どうやって継続させるか…がテーマです。

 

・見つける:あらゆるビジョンの最も基本的な構成要素は、一人ひとりの“何か”でもある。/“何か”とはビジョンを自分のものにすることである。/ビジョンを持続させる力は、会話を通じて自分の“何か”を見つけることによって発生する。
・実現する:自分の“何か”がはっきりしたら、それを実現するチャンスはよりはっきりしてくる。/そういったチャンスのことを、“ビジョン・チャンス”と呼ぶ。/ビジョンを維持するエネルギーは、できる限りたくさんのビジョン・チャンスを活かすことによって生まれてくる。
・コーチする:コーチングはお互いに与えあって、ビジョンを強く維持するための贈り物のようなものである。/それが自分の仕事のやり方についてであろうと、チームワークのことについてであろうと、あらゆる方向にフィードバックされるようにしなければならない。/コーチングはひとりよがりであってはならない。わたしたちはビジョンのためにコーチするのだ。

 

もともとの「FISH!」哲学でさえこなしきれてないのに、それをどう継続するかにふみこむのもおこがましい話ですがw、例えばセミナーなんか聞いて、
「いい話やった〜」
と感銘を受けて、そのときはヤル気になったのに、結局長続きしない…なんてよくある話。こんな時にもこういう内的モチベーションの話は参考になります。
まあ、レベル低すぎですがw。

 

ただ根本的にはアレコレ言ってるだけじゃダメなんですよね。

 

<ガイドとなる原理を理解したら、次は行動に移すときである。
わたしたちは、ほかの人たちが歩いてきた使い古しの道を見つけようとする。それが、自分の行きたいところへ導いてくれると思って。
だが、実際は、自分自身の道を切り開かなければならないのだ。そして、わたしたちがコンパスにできるのは、信念を持ってものごとに取り組むことだけなのである。>

 

…結構、耳が痛いです…。

 

とう言うわけで、「FISH!」哲学のお勉強はとりあえず終了。
次は「実践」です。
(プレスリー…)