鈴麻呂日記

50代サラリーマンのつぶやき

面白く読めたんだけど:読書録「継続捜査ゼミ」

・継続捜査ゼミ
著者:今野敏
出版:講談社ノベルス

継続捜査ゼミ (講談社ノベルス)

継続捜査ゼミ (講談社ノベルス)


今野敏の新シリーズは、警察を退官して女子大の教授になった主人公と、五人のゼミ生が、「お蔵入り」した事件をゼミの教材として「捜査」する…と言うもの。
ハードカバーで出た時に「ほう?」とは思ったものの、スルーしたんですが、ノベルス化されたのを店頭で見かけ、買っちゃいましたw。


まあ「今野敏」ですから。
面白いのは面白いです。
作品としてはゼミの教材とする15年前の事件を追いかけながら、途中学内で起きる事件)(2件)を解決するという構図。
長編なんだけど、連作短編的な仕立てになってて、飽きない仕掛けがされています。


…なんですが、ちょっとテンポが悪いかなぁ。
シリーズ一作目なんで登場人物たちの「紹介」に割かれる部分もあるので、仕方ないところはあるんですが、一方でそのキャラの区別がつきにくいってのもあります。
法律に詳しい、薬に詳しい、武道の有段者…ってな色付けはされてるんですが、それが明確なキャラとして迫って来ない気がします。
誰だか、すぐには指摘できないですもん。(ま、僕の「記憶力の問題」という可能性もありますがw)


一応「新シリーズ」と帯にありますから、続編はあるんでしょうね。
「紹介」が終わったところで、印象も変わってくるかもしれません(STシリーズとかもそんなとこあった気がします)。
評価はそれから、かな?
個人的には早いとこ「隠蔽捜査」の続きを書いて欲しいんですがw。