鈴麻呂日記

50代サラリーマンのつぶやき

さて、続編をどうしようかな?:読書録「木島日記」

・木島日記
著者:大塚英志
出版:角川文庫

木島日記 (角川文庫)

木島日記 (角川文庫)


元々はコミックの原作。
で、小説版は2000年に発表されていて、第三作が近々出版されるのに合わせて、旧作二作を再刊…という流れのようです。
結構、好きなタイプの作品なんですが、「サイコ」のあまりのグダグダぶりについて行けなくて、当時は小説もコミックも読んでませんでした。
…なんですが、なんか、店頭で目について、ふと興味を惹かれて、再刊2冊を購入しちゃいました。


民俗学者」としての「折口信夫」を主要人物に据え(国文学者、あるいは歌人としての面はあまり出てきません)、虚実を交えつつ、昭和初期の独特な雰囲気を、偽史的世界観の中で醸し出すミステリー


…ってな感じ?
折口信夫と藤井春洋の関係なんかも出てきますし、一定の民俗学的な土壌も踏まえているようですが、基本的には実在の人物と歴史背景を借りた<怪奇譚>って感じですかね。まあ、<京極堂シリーズ>に雰囲気はすごく近いと思いますよ。


だから「真面目」に読まなきゃ、楽しめる作品。
でも「真面目」に読んだら、アラは目につくは、辻褄は合わないは、人物像は「業績」ではなく「ゴシップ」まみれだは、で、ちょっと読んでられないでしょうねw。
ま、元はコミックですから。


さて、2巻も一緒に購入してるんですが、どうしますかね。
ちょっと続けて読むには「おふざけ」にあてられすぎかも。
少し休憩して、暇ができたら…で、ちょいとの間(?)「積ん読」棚かな?