鈴麻呂日記

50代サラリーマンのつぶやき

終盤の展開には驚かされました:読書録「七四」

・七四
著者:神家正成
出版:宝島社文庫

七四(ナナヨン) (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ)

七四(ナナヨン) (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ)


帯の宮部みゆきの煽りと、表紙の七四式戦車の写真に惹かれてw、購入。


<完全密室の七四式戦車内で、死体が見つかったー>


とか言って、この「完全密室」の方はアッサリと解明されてしまいますw。
でも本書の物語は「そこから」展開。
中盤以降の展開は、読み始めた時にはチョット予想できなかったですね。正直、前半は「ちょっとタルくね?」と思ってたんですが、終盤には物語のドライブ感に完全に引っ張られました。
国民国家のリアリズム」を直前に読んでて、「自衛隊」の置かれている状況に関して考えさせられたばかりだったんで、「尚更」ってのはあったかもしれません。


まあ、作品としての完成度には「?」なところもありますけどね。完全密室の下りもそうだし、ラストの大ネタ明かしもどうかな?キャラの整理もされて切れてない気がします。
(「植村」の過去もよく分からんし。ここは別の物語でもあるのかな?)


それでも「読ませる何か」はあるように思います。
七四がお好きな方は、是非w。