鈴麻呂日記

50代サラリーマンのつぶやき

イケ好かないガキどもの夏物語:読書録「サマー/タイム/トラベラー」

サマー/タイム/トラベラー<1><2>
著者:新城カズマ
出版:ハヤカワ文庫

サマー/タイム/トラベラー (1) (ハヤカワ文庫JA)

サマー/タイム/トラベラー (1) (ハヤカワ文庫JA)


ボルヘスの短編集を原書(スペイン語)で読む」
「監視カメラやデバイスを駆使した監視ネットワークを構築する」
…な〜んてコトを軽々とやる高校生どもによるひと夏の物語。
自分たちの「頭の良さ」への自己認識もあり、その「限界」も同時に認識し(ここに作品のテーマが絡んだりもするんですが)…なんて、実にイケ好かないw。
まあ、ここら辺に「乗れる」「乗れない」は結構あると思います。
残念ながら僕は「いま一つ」…。


とは言え、結局最後は、
「<未来>に駆け去って行く少女」
という<イメージ>に収斂し、何やら「ジャック・フィニィ」的世界観が読後感として残ります。
こう言うのは「好き」なんですよねぇw。
(表紙と挿絵に<イメージ>が引っ張られてるってのも、勿論ありますが)


…と言うわけで、読んでる間は、「何だかなぁ」と思いつつ、読み終わったら「エエんちゃう」って感じです。
現代において<未来を信じる>物語を語るには、こんなフロシキが必要…ってコトなのかもしれません。


エマノン」とフィニィを読み返したくなりましたw。