鈴麻呂日記

50代サラリーマンのつぶやき

ブラピの堂々たる「オッさん」ぶり:映画評「ウォー・マシーン」

「コメディ」なんだけど、もうちょい「笑い」の方に振り切った方が良かったんじゃないかなぁ。
まあノンフィクションをベースにしてるから、そうもいかない面もあったのかもしれませんが。



「ウォー・マシーン 戦争は話術だ!」


戦争を始めるのは「政治」。
終わらせるのも「政治」。
その「枠組み」の中で、軍人は与えられたミッションを果たすべく、ベストを尽くす。


ブラッド・ピットが演じる主人公の哲学は多分こんな感じ。
その中での彼は(ドイツの女性議員も評するように)「誠実」なんでしょうな。
でも「政治」を考えずに、「成功」(戦争に勝つ)ことだけを目指すという姿勢は、結局「エゴ」なんだ…という指摘もその通り。
「政治」ってのは「理想を掲げつつも、現実との折り合いをつけていく」ものでもありますから。


カリザイやアフガニスタン人たちへの接し方、仲間への思い、議員に言われて我が身を振り返る姿勢等々、主人公の「誠実さ」はキャラクターの深みにつながっているとは思います。
でも同時にそれが「笑い」のトーンを下げてもいるんですよねw。
「人間像」も描きたかったのかもしれないけど、ここは「笑い」を多くして、ポイントで「主人公の誠実さ」を窺わせる…ってくらいのバランスの方が良かったんじゃないかなぁ。
ブラッド・ピットの「オッさん」演技は、笑えるものは確かにあるのでw。


本作はNetflixのオリジナルでもあります。
質の高い海外ドラマのオリジナルもいいんですが、あれってナカナカ見る時間が取れないんですよね。
そう考えると、こんな風に単発ドラマ(映画)でオリジナル…ってのは、僕にとってはありがたいです。
今後も、こういうのドンドンやってほしいなぁ。