鈴麻呂日記

50代サラリーマンのつぶやき

ゲヒンだけどゲスじゃない:映画評「SCOOP!」

いや、出だしは、チョイ「ゲスっぽい」かもしれませんがw。
福山雅治」の「下品」なとこはラジオ等で十分に知れ渡っているところ。そこら辺もあっての起用だと思うんですが、前半はちょっとオーバーな感じも。
それが中盤以降、絶妙な感じになってきます。
予想以上に、僕はこの映画、気に入ったなぁ。


SCOOP!

SCOOP!

「SCOOP!」


過去の事件をキッカケに自堕落な生活に染まった男が、新人(二階堂ふみが好演)と接することで「矜持」を取り戻していく。でも「過去」は彼を手放そうとせず…


ってな感じの展開。
「過去」は決して彼につきまとうわけではなく、彼自身がその側に居続けることを「選択」している。
その「過去」を演じる「リリー・フランキー」が魅せてくれます。
ほんと、「いいとこ」さらってきますね、リリーさんはw。


吉田羊、滝藤賢一らの俳優陣もグッと締まってて、70年代日本映画風の気配を醸しつつも、しっかり現代版にアップデートされてて、大したもんです。(そこらへん「軽い」との向きもあるでしょうが、エンターテイメントを意識してブラッシュアップするのは時代の要請だというのが僕のスタンスです)
エンドロールで主人公と新人のコンビぶりが回想されますが、ここに不覚にも胸を突かれてしまいました。
この「時間」が、主人公を立ち直らせ、ヒロインへバトンを渡させたのだと。


冒頭、「?」ってな感じがするかもしれませんが、ちょっと我慢いただければ、すぐに作品世界に入っていくことができると思います。
ま、「王子様」路線の福山ファンには受けないかもしれませんけどねw。