鈴麻呂日記

50代サラリーマンのつぶやき

息子にはスマホは渡しませんでした。校則ですけど:読書録「人工知能時代を生き抜く子どもの育て方」

人工知能時代を生き抜く子どもの育て方
著者:神野元基
出版:ディスカヴァー・トゥエンティワン

人工知能時代を生き抜く子どもの育て方

人工知能時代を生き抜く子どもの育て方


割と職場にもAIがらみの情報が入ってくるようになってきて(まだ「実装」という点ではもう一歩ですけどね)、
「今までの『ブームに終わる』ってのとは違うかなぁ」
とも感じています。
まあ僕自身がサラリーマンとして関与する期間はそうそう長いわけじゃなでしょうが、子供たちはそうも言ってられないだろう…と言うことで、つい買っちゃいました。


「シンギュラリティ」を真剣に捉えている作者による「現状分析・未来予想」が、「教育」と言う点に絡めて論じられています。
ちょうどレイ・カーツワイル氏のインタビューを読んだりしたところだったので(「人類の未来」)、「シンギュラリティ」に関しては「そうだよね」って感じ。(僕自身はスピード感という意味では懐疑的ですが)
全体的にこういう分野に興味を持ってる人にとっては「新情報」はないかもしれません。でも「入門」としてはよく整理されているとも思いました。「教育」という入り口から切り込むのは、「未来を考える」という視点からも、悪くないと思います。(作者がやってるAI教育方針アプリがどの程度の実力なのかは分かんないですけど)


僕が息子にガラケー(子供携帯)・PC・タブレットiPad)を渡したのは「小4」のとき。
4月に中学に入った時、「スマホをどうしようか」と思ったんですが、これは校則で禁止でしたw。
小4の時も特に「教育方針」とかと絡めたわけじゃなくて、「塾」に行くようになったら、送り迎えの連絡(ガラケー)と、授業の動画配信(PC)があって、なし崩し的に…って感じです。その後、塾がタブレット対応するようになったので、(アクセスが簡単な)iPadも使うようになった次第。


そういう意味じゃ、「状況に流されて」って感じなんですがw、タイミング的には悪くなかったかもとは思ってます。本書でも触れられていますが、Google検索とかへの心理的ハードルはすごく低くなっていますし、プログラミングの入門で遊んだりしてるのは、いい傾向でしょう(最近、やってないようですがw)。
マインクラフトへのハマり具合はどうかと思うところもありますがw、バラエテイをぼーっと見てるよりはマシかな、と。YouTubeについては相反する気持ちがあるんですが、この間一緒に見て、「なるほど、こういう風に使ってるのか」とチョット考え直すところもありました。
本書の主張のポイントの一つは、
「親が最新のIT・ネット情報に目配りし、安易に否定しない」
ってところだと思いますが、それを実感しました。


とは言え、全てを「ITにお任せ」ってのも問題だとは思います
「グーグル翻訳」も「Microsoft翻訳」も、ここに来て凄いとこまで来てるとは思いますが、それでも「本当にこっちの意図が翻訳されてるか」ってのを確認できるくらいの語学力は必要です。
これは全般的にも言えることだと思うんですよね(ウイキペディアとかも)。「リテラシー」を働かせるための基本的な教養はやっぱり必要だ、と。
もちろんドンドンその精度も上がって行くんでしょうが、「完璧」には時間がかかるでしょう。
同時に「AIが対応できない付加価値の高い、創造性の高い活動」をする上においても、ここら辺は重要になります。
AIをツールとして活用しつつ、創造性を育む…という意味でSTEM学習(あるいはSTEAM)ってのは成毛さんもおっしゃってましたな。


まあ、ここらへんは親も子供も「悩みながら」ってとこでしょう。
でも「目を塞いじゃいけない」ってのは確かなこと。
もちろんリスクにも目配りしつつ、それでも一緒に考えていけるように、自分も勉強しなきゃな…ってのが結論です。
<親にとっても子育ては初めての経験>
ですからねえw。