鈴麻呂日記

50代サラリーマンのつぶやき

ちょっと誤解してました:読書録「『週刊文春』編集長の仕事術」

・「週刊文春」編集長の仕事術
著者:新谷学
出版:ダイヤモンド社

「週刊文春」編集長の仕事術

「週刊文春」編集長の仕事術


あまり週刊誌を読まないからかもしれませんが、何となく「週刊文春」には保守寄り/政権寄りのイメージを持ってました。
「文藝春秋」に対するイメージと、花田紀凱氏の印象があったからかもしれません。
最近「文春」がスクープを連発してるのは知ってましたが、だからって「スゴい」とも思ってませんでしたしね。
ベッキー」事件とか、「まあドウデモイイわ」って感じでしたしw。


にもかかわらず、本書を読んだのはネット上でいくつか「感嘆」に近い評を読んだから。
読んで、「なるほどなぁ」。
「情報/人脈」「企画/発想」「依頼/交渉」「組織/統率」「決断/覚悟」「戦略/本質」
という6章に書かれた内容は、「スクープ」を獲得するための人脈作りから仕事へのスタンス、組織のあり方・リーダーのスタンス、そして今後のメディアの在り方まで、結構幅広く、それでいて仕事やビジネスの本質にまで踏み込んだ内容になっています。
実に興味深く読むことができました。


一番は「週刊文春」に対するイメージが変わったことですかね、僕にとっては。
「スクープ主義」「面白いことを徹底的に追求する」「ファクトを提示する」「結局は人間」…
「右」でも「左」でもなく、「週刊文春はどうあるべきか」を考え、その指針に沿ってネタを追いかける。
作者が掲げる
「嘘をつかない」「弱い者いじめをしない」「仕事から逃げない」
という「三原則」は雑誌という媒体を考えると、そこに一本筋を通す、大切なポイントのような気がします。
(もちろん、その解釈は個々人が持つべきこと。
ベッキー」の件なんかは僕にすると「弱い者いじめ」に近いものを感じますが、それは文春の報道が出た後の「流れ」がそうなった、というところもあります。ここは作者自身も気にしてたようです)
作者は花田紀凱の薫陶を受け、尊敬もしてるようですが、批判的に受け継いでるところもあるようですね。
ここら辺もイメージが変わったことに繋がってるのかもしれません。


というわけで、つい読了後、「週刊文春web」を登録しちゃいましたw。
思う壺…かしらん?w