鈴麻呂日記

50代サラリーマンのつぶやき

短期間で「成長」するためのPDCAかな?;読書録「孫社長のむちゃぶりをすべて解決してきたすごいPDCA」

孫社長のむちゃぶりをすべて解決してきたすごいPDCA 終わらない仕事がすっきり片付く超スピード仕事術
著者:三木雄信
出版:ダイヤモンド社


「勉強し直しPDCA」シリーズ(自分で勝手にシリーズ化w)の一環で読んだ本。
ダイヤモンド・オンラインで紹介されたのがチョット面白そうだったんで…って、完全にコマーシャルにやられてますw。
まあ面白かったからいいですけどね。


作者はソフトバンク孫社長の下で事業の立ち上げを数多くやり、今は独立して起業している方。孫社長の働き方や考え方をベースに「高速PDCA」なる手法を編み出し、それでソフトバンクの業容拡大や、今の起業の成功を導き出した…と言うことです。


少し前に「鬼速PDCA」を読みましたが、「PDCAを速く回すのが重要」っていうのは共通してますね。
「鬼速」の方が、本としてはPDCAの階層的構造を丁寧に触れていましたが、本書の方は(もちろんそういう側面もあるんですが)「回転速度をあげる」という点に焦点が当たってるように思います。
もう少し踏み込んでいうと、
PDCAの回転速度を上げ、的確なFBをすることで『失敗』を『成功』の糧とするとともに、事業も人材も高速度で成長させる」
ってことでしょうかね。


「高速PDCA」そのものはシンプルなものです。


<①思いついた計画は、可能な限りすべて同時に実行する
②1日ごとの目標を決め、結果を毎日チェックして改善する
③目標も結果も、数字で管理する>


もう少しこれを分解すると、


<①大きな目標を立てる(週、月単位など)
②小さな目標を立てる(1日が原則)
③目標達成に有効な方法をリストアップする
④期間を決めて、すべての方法を同時に試していく
⑤毎日、目標と結果の違いを検証する
⑥検証を元に毎日改善する
⑦一番すぐれた方法を明らかにする
⑧一番すぐれた方法を磨き上げる>


「営業」として成長することを目指すなら、まさにコレが「王道」じゃないでしょうか?
「事業拡大」も然り。


「思いついた計画は、可能な限りすべて同時に実行する」というのは「失敗」のFBを早く行い、「すぐれた方法」を早く見出すためのスタンス。順番に試してみてたら、時間がかかっちゃいますからね。
「回転速度をあげる」ためには「1日ごとの目標を決め、結果を毎日チェックして改善する」ことがポイント。
この際、FBを精度高く、客観的に行うために、「目標も結果も、数字で管理する」。


「いやはや、おっしゃる通りです」としか言いようがありませんw。


まあ、実際にやるのが難しいのは確か。本書では不動産仲介で「高速PDCA」を回す事例なんかが上げられてますが、簡単にやれるこっちゃないなって雰囲気。ましてや孫さんがやったADSLの展開なんて、相当腹が座ってないと…(これは本当に凄かったと、当時のことを思い出しても思います)。
「思いついた計画は、可能な限りすべて同時に実行する」っていうのは、同時に「相当たくさん失敗する」ってことでもあるので(「たくさんの失敗を速くすることで、成功との因果関係のある手法を早く見つけ出す」)、それはそれで「覚悟」がいることだと思うんですよ。


だから個人的には、「PDCAの回転速度を高める」すなわち、「1日ごとの目標を決め、結果を毎日チェックして改善する」「目標も結果も、数字で管理する」ってとこからじゃないかと考えてる次第。


…それも中々前に進まないんですけどねぇ。